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【番外編・備忘録】タイ・バンコク旅行記②〜寺院めぐり・ナイトマーケット編〜2024.06.28-07.02

初日編↓

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2日目 寺院巡り

知らない天井だ。一日の大半を移動に費やした初日を終え、バンコクの朝を迎えた。安い順に並べて選んだプランの割には朝食バイキングが付いていて非常にありがたかった。

ホテルバイキング

メニューはサラダ、ソーセージ、ハム、エッグ、シリアル類やパンといった日本でも定番品に加え、パッタイやカオトム(タイのお粥)といったタイ料理が並んでいた。

ホテルの朝食バイキング 日本の食事がいかに美味いかを実感した

味については正直に言って可もなく不可もなくといったところ。料理の質が低いのか(そもそもタイは日本ほど味に強い拘りを持たないという文化的違いがあるらしい)、日本人好みの味付けとズレているだけなのか。いずれにせよ日本の食事がいかに美味いものかを実感できた。

タイのお粥 カオトム 向こうで食べたものの中で一番美味しかった

しかしカオトムはありったけの薬味込みで(私はネギや生姜や胡椒といった薬味そのものが好きだ)美味いと言えるものだった。舌がしびれるような、痛みを伴う強烈な味わいは大変好みであった。

バンコクの街並みを歩く

私は旅先ではできるだけ歩くようにしている。もちろん遠く離れたところへ移動するには交通機関を使うけれど、その土地の雰囲気や気候を体験するには歩くのが一番良い。意外と日本と変わらない綺麗な舗装路や、恐ろしい距離感で車とバイクと歩行者が共存する様、路上の怪しげな屋台に目が合わずとも必ず話しかけてくるトゥクトゥク乗り。タクシー移動だけではなかなか自分の体験にはならないような気がする。

バンコク中心部 看板の言語を除けば日本と遜色ない

橋のセンスだけで日本でないことがすぐに分かる

フアランポーン駅

タイにはいくつかの電車があり、そのうちMRTという電車はクレジットカードのタッチ決済で乗車することができる。ワット・アルンまでは電車と徒歩で移動した。

路線図

タイの電車は座席の数が少ないのと、網棚がないのが特徴的だった。また優先席には子供や妊婦の他にmonk、修行僧が含まれていた。タイは仏教国であり、修行僧は尊敬され尊重される存在なのだ。出家する、というのは大変な名誉であるらしく、数年だけでも一時的に出家することがタイ男性の成人の証になるのだという。

ワット・アルン

突然だが日本のアーティスト、ポルノグラフィティの有名曲の1つに「暁」という曲がある。最初に訪れたこのワット・アルンは「暁の寺」と呼ばれる寺院なので、ポルノグラフィティ好きの細君(幼少期からの筋金入りで、ファンというよりFREAKと呼ぶべき人だ)としては絶対に外せない場所だそうだ。ちなみにその楽曲とワット・アルンには一切の関係はない。

ワット・アルン 入場券にペットボトルの飲料水が付いていた

こうした文化財的建造物には明るくないので解説は割愛する。塔の1/3くらいまでは登ることができるが、直登に近い急激な階段なので足腰に不安のある方は注意されたい。

念願の暁の寺と細君

参拝の帰り、私は初めて本場のココナッツジュースを口にした。日本ではどちらかといえばスイーツのカテゴリーで知られるココナッツは、栄養満点の健康食材でタイの食文化には欠かせないものだ。

ココナッツジュース この時の気持ちは生涯忘れることはないだろう

90バーツで購入したココナッツジュース。遠慮せずに言うとクソまずかった。これほどイメージと乖離している飲み物はこの世に存在しないだろう。ちょっとググると「甘さを抑えたスポーツドリンクのような」なんて例えられているが、そんな生易しいものではない。強いて例えるなら「あなたが想像する最も不味いスポーツドリンクの不味い要素を10倍に高め、生臭さをトッピングした味」だ。飲めないことはなかったが、もういちココナッツを飲まされていたらモモンガのように泣きわめく羽目になっていただろう。

高級アイスだというMAGNUMアイス。日本のパルムに近い。

口直しにマトモな甘い物(ココナッツは一応甘みがあったのがまたタチが悪い)を求め露天でアイスを買った。上の普通のアイスが20バーツに対して、このMAGNUMアイスというのは1本60バーツの高級アイスで、良く考えれば日本円感覚でも十分に高いのだが、なぜかたった60バーツで高級アイスとお得感を覚えてしまっていた。ちなみにどう考えても上の普通のアイスの方が美味しかった。

ワット・パクナム

続いては「映え寺」「フォトジェニックスポット」としてタイを代表する場所の1つ(個人的には自国の誇るべき建造物が他国でこのように紹介されていたら腹立たしいが)、ワット・パクナムを訪れた。入場無料で、入場する際には履物を脱いで上がる。

ワット・パクナム 超有名なやつ

ガラスで出来た巨大な塔に、仏像の織りなす円環の理。宇宙を表現したというこの絵は確かに荘厳なものだった。

巨大な、仏像

酒の販売禁止時間

ワット・パクナムを見終え、寺院にはもうすっかり満足してしまったので一度ホテルに戻ることにして、ホテルの最寄りのセブンイレブン(バンコクには日本と同じくらいの密度でセブンイレブンがあった)で買い出しをした。

同じセブンイレブンとはいえ売っているものは完全にタイ仕様で、酒類を除けば全体的に日本の相場感よりは安い印象だった。ビールとタイらしいいくつかの食料をレジに持っていくと、怪訝な顔をした店員にビールが取り上げられてしまった。年齢確認の類かと思いきや、店員が示した注意書きには14-17時はアルコールを販売できないと書かれていた。仕方がないので貴重な現金で食料のみ購入しホテルに戻った(タイのセブンイレブンでは200バーツ以上買わないとクレジットカードが使えない)。

前日夜に余らせた白ワインに救われた。45バーツのグリーンカレーが非常に美味だった。

この酒禁止時間について。今回は該当しなかったが、タイには宗教上の理由の禁酒日という概念があるのでそれと同等のものだろうと思いきやそうではない。諸説あるが「公務員が昼間っから酒を飲んで仕事をしなくなるから」という理由が有力らしい。

「昼間から酒を飲んで大らかに暮らしている」というのが私のイメージするタイ人であった。実際は昼間から飲んでいる姿を見ないので考えを改めようとしていたのだが、やはり私は間違っていなかった。むしろ予想以上にダメだった。

しかし、今回色々な場面で感じたことだが、日本はもう少し肩の力を抜いて適当に生きても良いんじゃないかと思う。救急隊員や警察官がコンビニに立ち寄っているだけで騒ぎ出す日本は生きづらい国だと思う。

トゥクトゥクに乗ってみた

続いてはマッサージを受けに行くためトゥクトゥクに乗ってみることにした。トゥクトゥクとは後ろに客を乗せて走る三輪車で、タイを象徴する交通手段の1つだ。そこら中を走っていて、観光地やホテル前で待ち構えている。しかしトゥクトゥクは非常に可愛らしい見た目と裏腹に基本的に悪名高い乗り物である。

タイの街を彩るトゥクトゥク

ぼったくり&目的地に関係なく自分にマージンが入る店に連れて行こうとする、あたりはまだ可愛いもので、人身売買に連れ去られるとか訳の分からない地元民のコミュニティに連行されて身ぐるみ剥がれる、なんて噂もあるくらいだ。

聞いていた通り寄り道させようとしてくるタイ人と戦う細君

我々はそんな前評判は承知の上で、どうしてもこのオリエンタルで魅力的な乗り物に載ってみたかったので、ホテル前のトゥクトゥクに向かった。マッサージ店まではGrabタクシーで200-250バーツほど。さてどうなるか。ドライバーに店の場所を伝えると200バーツと提示された。思ったより良心的だと思ってしまったが、奴らが初手で提示する金額が適正なはずがない(実際タクシーよりもトゥクトゥクの方が割安なのが普通だ)ので、150バーツを提示し返した。しかしそもそも英語も通じないので交渉のしようもなく、最終的に180バーツで手を売った。

そして客席に乗り込むと、カタコトの日本語と共に何やら日本語が書かれたプラカードを見せてきた。そこには

「私は貧しいタイ人です。知り合いのお店に客を連れて行くとお小遣いがもらえるので寄り道してもらえませんか。何も買わなくて見るだけでもいいです。」

と書かれていた。連れて行かれるのはぼったくり店か人身売買場か仲間の居るアジトか。当然のNOを繰り返し伝えると、彼は悲しげに笑って運転席に乗り込んだ。(後々考えると事前に許可を求めてくる辺り、このドライバーは非常に真面目な男だった)

寄り道を跳ね除けたが、意外にもちゃんと目的地まで連れて行ってくれた

Googleマップで目的地に向かっていることを確認しつつ、スピード感とスリルとライブ感あふれるトゥクトゥクに揺られた。幹線道路にはあり得ないタイミングで合流するし、誰もウインカーを出さず接触スレスレの距離感で好き放題に車線変更するし、そもそも右折左折のタイミングが異次元過ぎて事故が起きない理由が分からないし、かと思えば我々の傍らを原付がほぼゼロ距離ですり抜けていく。

高密度なバンコクの道路事情

道路には車にバイクにトゥクトゥクが濃縮されている

トゥクトゥクに限らずタイの人々は日本人的にはあり得ない感覚で運転している。イヤホンを付けてTikTokを見ながらスマホを弄りながら運転するのは当たり前だし、車間距離や譲り合い、かもしれない運転、なんて概念はおそらくない。

わずかな隙間にノーズをねじ込むように車線変更するとか俺はこのタイミングで行くと決めたんだと言わんばかりの天上天下唯我独尊スタイルの左右折とか、みんなやりたい放題だ。しかし不思議とクラクションがそこら中で鳴り響いたり、ドライバー同士が怒鳴り合ったり喧嘩しているような様子はない。

譲り合いなんて綺麗な概念ではないけれど、ぶつからないようにはしようという最低限の意識があるから、無理やりでも前に車が入ってきたら止まるなり速度を落とすし「自分もやるから動いたほうが優先、早いもの勝ちだよね」という感覚なんだと思う。

タイではやたらとピックアップトラックが走っていた。こういう使い方が合法なのは羨ましい限り。

しかしやはりというかタイは交通事故死が世界一多い国である。日本に比べると運転免許の取得が容易な上、政府が車を所有することを推進した時期があったようで、交通ルールもロクに知らないドライバーがわんさかいるらしい。

そんな交通事情の中、ひとたび事故に遭えばトゥクトゥクはバラバラに砕け散り、我々も四方に飛ばされ遺体が回収しきれなくなるのは間違いない。そういうリスクはあるけれど、たった180バーツでこんな貴重で刺激的すぎる体験ができるトゥクトゥクは最高に面白い乗り物だ。

タイマッサージ アルンダオリエンタルマッサージ

マッサージメニュー表 1時間単位が基本

タイの中心地には日本のコンビニ以上の密度でそこら中にマッサージ店がある。アルンダオリエンタルマッサージはGoogleマップで高評価&クレジットカードが使えたので2回足を運んだ。

マジで揉まれる5秒前

私は肩こり頭痛持ちなのでたまにりらくるを利用するが、日本のマッサージが指や手のひらを使って施術するのが多いのに対し、タイ式マッサージは主に肘や前腕の骨、脛などを使って施術する。自重を上手く使っているからか想像以上のパワー系で、ツボに入った時は最高の心地だが時に強すぎる。しかし英語があまり通じないのでそれを伝える術はなかった。しかしこれだけ心地の良いマッサージが日本円にして1時間800〜1000円ほどで受けられるのはどう考えても破格である。1日中マッサージを受けるためにタイに行く、そんな遊び方もアリかもしれない。

マッサージが終わるとテラスに通され、お茶を飲んで一服するのがタイ式マッサージのようだ。一口すするとうっすらと忌まわしい風味。そう、薄味のココナッツだった。

ジェッドフェアーズナイトマーケット

そして2日目の締めくくり。ジェッドフェアーズナイトマーケットは比較的小規模(他の有名マーケットと比べれば。十分に大きい)なバンコク中心部にあるナイトマーケットだ。

ジェッドフェアーズナイトマーケット

日本で言うと各地のビーフフェストやクリスマスマーケットのような雰囲気。

揚げ虫

やはり出た、虫食。私は食料難で虫を食べなければならない時が来たら安楽死を選ぶだろう。

サーモンのサの字もない露天。日本人の謎英語Tシャツ的なのれん。

やたらと魚介類が目立った。腐りやすいものはやはりあまり手を出す気になれない。

ディスプレイの水槽ではなく、踊り食い用のイカ

驚いたのはその場で生きたイカを掬って踊り食い。生魚は日本人くらいしか食べないと思っていたけれど、意外にも日本人以外から盛況だった。

SUSHIは日本のそれとはやはり様相が異なる

露天でSUSHIを1貫ずつ売る、という発想は面白い。1貫40~80円ほどで、スシローくらいの価格帯。

遂に挑戦できなかったドリアン

タイに来て出来たら食べてみるか…と思いつつ手を出せずに終わったドリアン。その多彩過ぎる評判からどんな味と臭いなのか気になっているものの、果物の王様だけあって高価(500バーツ〜)でちょっと度胸試しに買うにはハードルが高かった。

gigazine.net

屋台飯で乾杯

ナイトマーケットは食事だけでなく、怪しい雑貨や激安のハイブランドロゴTシャツなども売られている。意外にも見たことのないようなものは少なく、この点に限れば日本のアメ横を隈なく巡れば同等の体験になると思う。

帰路にて、食べたりない細君が怪しい露天商でクレープのようなものを買っている図

私見だが日本は地方ごとに特色があるとはいえ、札幌や博多、仙台などの都市部を旅行しても全然面白くない。都市になればなるほど画一化してその土地特有の色は薄れていき、どこも同じという感想になってしまうから。

同じようにバンコクは海外とはいえ都市部だから、すぐ飽きてしまうんじゃないかと懸念していたけれど、それは全くの杞憂だった。一言で言えば文化の違いなんだろうけれど、その辺の名もなき路上の景色から人々の営み、建物の作りまで、何から何まで日本とは異なっていて、歩く度に新しい発見と刺激があった。

 

3日目に続く

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