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【これが群馬の本気】超好天の厳冬期赤城山登山 2025.02.15

先週末の伊吹山に引き続き、今回は職場で出会った雪山に興味があるという将来有望な後輩を雪山デビューさせるべく計画した赤城山登山です。赤城山は雪山初心者にピッタリの山な上に、彼は4月から群馬に異動するとのことだったので地元の名峰を登るのは良い土産話になるだろうと行ってきました。

赤城山は5年ぶりですが、今回の2025年2月15日は稀に見る登山日和の天気で全国の山ヤが狂喜乱舞した日でしたので、びっくりするほどの絶景に息を飲むことになりました。群馬に住む彼が羨ましくて仕方なくなりました。

群馬の百名山 赤城山

前述の通り赤城山は群馬県にある日本百名山の一座で、標高は2000mに満たない低山ながら厳冬期にはまとまった積雪量と抜群の眺望を誇り、それでいて4-5時間ほどで周回できてしまうので関東圏での雪山デビューとしては八ヶ岳北横岳と1, 2位を争う山です(個人的見解)。

www.mount-road.com

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アクセス

登山口までは関越道の前橋ICで降りてから下道で40kmほど、東京都内から3時間かからずアクセス可能です。登山口が標高1000mを超えているため、登山口に至る山道はそれなりに雪道になっているのでスノータイヤは必須で、できる限り4駆の車が望ましいです。

今回ジムニー+スタッドレスタイヤで舐めプして2駆モードにしていたらカーブでスリップしたのと、5年前に友人のヴィッツ(2駆+スノータイヤ)が途中の斜面を登れなくなったことがあったので2駆の車はチェーン携行がおすすめです。

山行データ

コースは標準的な黒檜山から駒ケ岳の周回コース。ちなみに赤城山という名前はこのあたりの山々の総称で、実質的には最高峰の黒檜山を指しています。

序盤からそれなりの斜度ですが距離が短く登る距離も大したことなく危険箇所もほとんどないので、雪山初心者はもちろん高齢の方でも安全に楽しめると思います。今回のログは山頂で30分ほど滞在しています。

赤城山 山行記録

立川の自宅を6時に出発し早々に鶴ヶ島JCTの渋滞に巻き込まれつつ9時頃に登山口に着きました。

本当にびっくりするくらいの好天で雲一つない青空。驚いたのが谷川連峰や武尊山、日光白根山などいつも下界がどんなに晴れていても必ず雲がかかっている山々も一切の雲を纏うことなくその姿を顕にしていたことでした。この辺りの山域が日中晴れ続けることがあるんだ、という奇跡を目の当たりにしたのも今回の収穫の一つでした。

山頂方面は樹氷で美しく修飾されています。

全面凍結の大沼

登山口にある大沼。5年前の年明け直後では辺縁を歩ける程度にしか凍っていませんでしたが、今回は全面凍結しておりワカサギ釣りをするテントで賑わっていました。

駐車場がほぼ満車になるほど賑わっていたのでアイゼン不要で登れるくらいにはトレースが踏み固められていましたが、トレースを外れれば容易に膝上まで沈む積雪量です。

あまりにも良コンディションで雪山デビューを果たすことになった同行者。雪山は場所によりますが入門的な場所であればレインウェア+10本爪アイゼン+ストックがあれば十分楽しめるので、元々非積雪期の登山経験が豊富な彼にはアイゼンを貸すだけで十分でした。

短い登りながら多数の眺望ポイント

ずっと樹林帯の割にはちょこちょこと眺望が開けます。ここから富士山もくっきり見えるんですね、知らなかった(喚起)

青と白の世界

雪山に魅せられた一番の理由はこの青と白の世界があるからです。標高が低い山でも雪山シーズンの雪化粧は見事なもの。

最初からそれなりの傾斜の登りですが距離が短く眺望も良いので「いい運動になる」くらいの負荷で登りは終わります。

赤城山(黒檜山)山頂

登頂開始から90分ほどで山頂です。山頂は森の中で眺望がないと認識していましたが、これだけ晴れた状態で見るとここでも十分遠くの山々が見えました。

が、ここから先に一番の眺望ポイントがあるので尾根沿いに進みます。

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絶景スポット

ここが赤城山の絶景スポット。完全パノラマではないものの270度くらいは眺望が開けています。

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山座同定

まずは南の方角、関東平野を見てみます。うっすらですがネコ耳方の双峰、筑波山が見えました。

続いては谷川連峰、武尊山方面

こちらは浅間山ですね

赤城山から見て北の方角のネコ耳。こちらは先日アタックした日光白根山です。今日なら完璧な眺望だったことでしょう。

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周囲の山ヤの会話から、皇海山も見えていたそうです。

周回ルートで下山

気温も高めでほぼ無風という最強コンディションだったので40分ほど、たっぷり山頂に滞在して下山の周回ルートに入ります。

駒ケ岳に至る道程は基本的に尾根上なのでやはり眺望が良いですね。富士山が見えるアングルで、手前には小沼が見えています。

彼にも雪山の醍醐味、尻セードをたっぷり味わってもらいました。特にこの山は斜度がありそのまま滑落するような危険箇所が少ないため絶好の滑り場。スキーやスノボとはまた違う童心に帰った楽しさが雪山にはあります。

雪山は若者もおっさんもみんなはしゃぎながら雪斜面を滑って遊べて心の健康が促進されます。

駒ケ岳

群馬の登山後はあおぞらへ

群馬県は温泉地に山に渓流釣りにグルメに、アウトドア派からすると魅力がありすぎる土地です。登る→温泉→水芭蕉(日本酒)を仕入れる→あおぞら、という流れがもう定番化してきています。たとえ山がダメでもその他の付加価値で余裕でペイできるゴールデンプランです。

何度も来てるのでプレミアムにしてみたりしますが普通の上州定食で十分コスパ良く幸せになれるのがあおぞらの良いところ。冷麺も美味いんですが定食で満たされちゃうから赤城山なら2周はしないと入りません。

まとめ 晴天の赤城山恐るべし

一度来たことがある上に百名山とはいえ森林限界を超えない低山、そんな意識がどこかにありましたが、赤城山の、群馬県の本気を見た思いです。百名山に選定されたのも超納得、前回はここまでは見渡せなかったのでまだ赤城を語る資格はなかったのだなと認識を改めました。

景色の良さは標高でくくれないものですが、特に2000m以下の山の中では赤城山はトップクラスじゃないでしょうか。それがこんな楽にライトに楽しめるなんてお得すぎますね、近くて行きやすい分ちゃんと良コンディションを狙って是非訪れてみてほしいです。