2026年山始めとして1月に平標山に登った以来、なんと約半年ぶりの登山です。細君が妊娠していた関係でしばらく自粛していた山ですがようやく解禁しました。里帰り中の貴重な自由時間を使って噴火警戒レベルの引き下げにより3年ぶりに解禁された浅間山(前掛山)を登ってきました!
浅間山(前掛山)登山
最近はSNSで超話題なので山に関する情報は割愛。浅間山はエリアで言うと上信越と中部地方いずれにも属しているという説もあるのですが、上信越高原国立公園に指定されていることから上信越としてカテゴライズしています。
山行データ
浅間山荘を機転とするピストンルートを計画していました。解禁を待ちわびていた登山者が多いため、週末になると山頂直下で30分以上の渋滞が起こるという情報をキャッチしていたので大多数の登山者よりも早く行動して混雑を回避する計画としました。
ピストンだけでも往復10km超、獲得標高1000mの比較的ガッツリしたルートですが、久々の割には時間・体力ともに余裕があり物足りなさを感じたので急遽Jバンドから黒斑山への周回を追加しました。

【重要】浅間山荘の駐車場利用について
登山口となるのは天狗温泉浅間山荘です。SNSでは5時開場ながら7時には満車だとか引き返していった車がいたとか、恐ろしい情報が散見されたので事前に山荘に問い合わせの上、駐車場の利用について確認して臨みました。その情報をここに示します。人気で人が増えるとマナーが悪い利用者が増えるのが残念ながら世の常、山荘のスタッフも困っている様子だったので、登りたい欲望で他人に迷惑をかけることのないよう注意しましょう。
<駐車場オープン> AM5時からで利用料金は500円/日。
※ただし5時以前は時間外利用料金と合わせて1000円支払えば駐車可能。
<車中泊> 上記駐車場内では不可。車中泊する場合は隣接する「浅間山荘キャンプ場」を利用する必要があり、要予約。公式サイトによるオートサイトの価格は2500円前後。
<路上駐車> もちろん不可。
基本的には5時からとなりますが、早く着いた場合は時間外利用料金として追加で500円、合計1000円を支払えば駐車可能です。私は4時ちょっと前に着いて1000円支払って駐車しました。この時間外利用が何時から可能かは明言されませんでしたが、私が到着した時点で駐車場が3割ほど埋まっていた(宿泊客も含め)のを考えると、少なくとも3時半くらいには受付スタッフが待機していそうです。山荘としてはあくまで5時を目指して来てもらって、早ければ追加料金がかかります。というスタンスのようでした。
しかし例えば2時とかに来て駐車して5時まで車中泊、というのは不可。時間外利用で駐車するならそのままスタート、車中泊したければキャンプ場の予約をしてそちらにてお願いします、とのこと。ただし深夜にキャンプ場に出入りすることはできないので、そのケースでは状況によってどこに停めてもらうか山荘側から案内します、とのこと。
上記は電話にて問い合わせた内容ですが「最近は登山者の方が多くて、すぐ出るって言ってたのに実際は駐車してそのまま車中泊する人とか路駐して車中泊している人が居て収拾がつかなくなっています。」と辟易されているようでした。実際私が山荘に至る山道を通過した3時半前後でも、少なくとも5台は路駐しサンシェードをかけて車中泊している人たちが居ました。
500円をケチっているのかキャンプ場利用料をケチっているのか、はたまたルールを調べず無自覚にやっているのか知りませんが、ルールを守らない輩のせいでその後利用できなくなる例は無限にあるのでマジで止めてください。
ちなみに私が問い合わせたのは前日の夕方でしたが、その時点では車中泊目的のキャンプ場の予約は可能そうでした。
ということで、私は前日21時から0時の3時間仮眠を取り、3時間半運転して現地着が4時前、1000円払って駐車してそのまま出発という夜襲作戦にしました。当初は準備でき次第出発して現地で仮眠を取って5時くらいに登り始めるつもりでしたが、問い合わせた結果を踏まえプラン変更しました。
山行記録
浅間山荘駐車場

4時時点で料金支払いに並ぶ車は3台、駐車場は山荘目の前とちょっと下った駐車場と合わせて3割ほどの埋まり方だったでしょうか。後述しますがやはりボリュームゾーンは5-6時と考えて良さそうなので、この1時間が命運を分けたと思います。


車の数の割に二の鳥居くらいまで登山道独り占め状態だったので、土曜日とはいえかなり早朝アタックに成功したようです。木曽駒みたいに3時に満車とかだったら血の涙を流すところでした。


半年近いブランクもあり身構えていましたが、序盤は意外なほどマイルドな傾斜で息が上がることなく気持ちの良い森林浴でした。湯の平に出るまでは急なところはなく、会話しながらワイワイ歩くのにちょうどよさそうな感じです。
一の鳥居

森の中の鳥居っていいですよね。特別信心深い方でもありませんが、山の神様に畏怖の念を抱きます。

二の鳥居

ここで右側の不動滝方面から上ってきた2人組の登山者と合流しました。人のこと言えませんが間違いなく深夜から行動しているはずなので相当な山屋なのは間違いありません。


私の知る数少ない花であるツツジ。甘利山が連想されるより先に花をむしってお尻から蜜を吸った思い出が蘇りますがそれって普通ですよね…?


二の鳥居を過ぎると少しずつ眺望がひらけてきます。トーミの頭かな?なんて思いながら歩いていました。


絵本のような緑の世界。たまらんすね。


外輪山のモルゲンロート。早朝アタックの良いところは晴れる確率が高いところですがモルゲンロートが見られるとは。

そして遠くに見えてきた本日のメイン。

え、高ない??え、もう人おるん??ごっつ早う出てますやん!直前に見ていた日本三国の影響でつい関西弁になってしまいましたが、この時間に登頂しているということは私と同じ速度で登るとして2時過ぎにはアタック開始しています。山屋こわーい。


しかし那須岳や妙高山を思い出す山肌ですね。最近まで噴火警戒で規制されてた山域だもんなぁ。

木々の間から雲海!これは予期せぬご褒美であります。早起きは得しかないな本当に。
火山館

火山館は現在は無料で使える休憩所となっている、火山活動の観測所だそうです。男女別のトイレにテーブルやベンチがあります。
湯の平分岐
スタートから1時間40分地点です。トーミの頭〜黒斑山方面、前掛山方面、浅間山荘方面の3方向に分岐するポイントです。


いよいよ危険エリアに突入です。ここでヘルメットを車に置いてきたことに気づき右頬を自分でひっぱたきました。他にも2日前に日焼け&暑さ対策で買ったモンベルのUVカットのハットを、前日夜にザックの上に置いておいたのにも関わらず家に忘れてきています。
眠気は感じていなかったとはいえフルタイム勤務したあとの3時間睡眠からの長距離運転。やはりあらゆる注意力が失われています。玄関に置いておいた登山靴を忘れたいつぞやの谷川岳に思いを馳せつつ、持っていくものはすべてザックに入れるか物理的につなげておくことを強く強く誓いました。



浅間山対面の外輪山稜線が顕になってきました。

こちらは進行方向遠くにあるのでJバンドのあたりでしょう。

ぶっちゃけ浅間山って百名山とはいえそんな高い山という認識がありませんでした。視界を埋め尽くし立ちはだかるこの迫力は半端じゃありません。距離は短くとも登山としてはこの辺からが始まりです。


浅間山に取り付きました。網笠山のような蓼科山のような富士山のような、行き先が見えているだけにしんどいタイプの登りです。



しかし振り返るとあまりに景色が良いんです。五竜岳や白馬など後立山連峰が一望されます。誰も求めてないだろうに毎回山座同定を載せる私ですが、槍穂高より北の方は馴染みが薄くてんで分からないんですよね。AACRで走りながら眺めた五竜岳はなんとなく分かる気がするんですけど。
痛いこと言いますがあまり登っていない山域なので”まだ自分の山になっていない”んですよね。
前掛山直下

湯の平分岐から約1時間、スタートから3時間弱。ついに前掛山頂上直下の噴火口辺縁にまで登ってきました。ここの登りでソロ登山では今までに経験のない、他人に抜かれるというイベントが発生しました。しかも2人も。体力の衰えに落ち込…と思ったら私でもコースタイムの倍速では来ています。つまり抜いていった2人が外れ値。物の怪の類でしょうあれは。

うひょー!!最近SNSでめちゃくちゃ見た景色(人抜き)だァ!!!

シェルター。シェルターをフレームにして奥の景色を撮ったりはしない、一刻も早くこのガラガラな山頂に向かうのだ。

素晴らしい。先行者が数えられるくらいしかいない前掛山なんて最新の写真だとは誰も思うまい。夜襲作戦は大成功なり。
前掛山山頂

登頂開始から3時間半、晴れ渡った前掛山山頂を踏みました!!!!!びっくりするくらいパノラマビューでありんす!!!!!

槍穂高方面。大キレットと槍ヶ岳はどこから見てもわかりやすいですね。



今回の山行で特筆すべきはこの雲海です!久々に見ました。

先っちょだけですが富士山もしっかり確認。

日が昇るにつれてだんだんと雲海が晴れてきました。

こちらに見えている珍妙な形は妙義山でしょうか。


この緑あふれる山容を見ると夏山って感じがします。心と身体が潤っていくのを感じます。染み渡る幸福感。


かなりガラガラだったので山頂でカップラーメンを食べていると続々と人がやってきます。まだ渋滞を成すほどではないものの、これから食事を開始するなら少し下ろうと思うくらいの人口密度です。コンディションも良かったので合計30分ほど滞在しました。


火口に立っているという奇跡を改めて実感します。
大混雑の気配

シェルターを通過してちょっと下ってこの写真を撮ったのが7:40でした。行きと打って変わってものすごい数の人が登ってきました。この集団くらいから渋滞が始まりそうな雰囲気です。逆算するとやはり5時くらいに出発している人がボリュームゾーンだと思われます。
JバンドへGO
無限に続く登山者に道を譲りながら私は迷っていました。Jバンドからの周回を追加するかどうかを。Jバンドを登り仙人岳→蛇骨岳→黒斑山→湯の平を追加するとCT3時間、登りは+300mちょっと追加されます。
ヤマレコが示す下山予定時刻は8:50。これだけ早ければゆっくり風呂に入って座敷でしっかり眠り、美味しいごはんを食べにちょっと足を伸ばしてそれでも夕方には余裕で帰れそうです。
「前掛山単独でも十分な登山強度だし、景色はもう満足した。外輪山は前掛山よりも低いためここより景色が良いわけではないだろう。帰りの運転も長いしもう十分だ。」と思いつつ、心肺機能・足腰の筋肉にはまだまだ余裕を感じておりました。

ここを下れば周回追加、さあどうする。10分ほど立ち止まり熟慮を重ねた結果、行ける体力があるなら行こう!と決意しました。一応無理そうなら周回をパスし、Jバンドから前掛山登山口に降りるエスケープルートもあったので迷ったらDO!この途切れない行列を回避しながら下るのが億劫だったことも背中を押しました。

前掛山とJバンドの鞍部に降りてきました。広々していて何より他に人がいなくて大変素晴らしい場所です。ダイナミックな地形を独り占めです。

このおかわりルートではJバンドの登りが一番ハードですが、真下から見ると前掛山のてっぺんから見た時の印象よりは楽そうでした。300mあるかどうか、距離も短く思えました。

イメージ的には赤岳の地蔵尾根から山頂に抜けるくらいの強度です。ほぼ直登ですが、ゆえにすぐに終わります。

驚いたのが結構な人数が私と逆周りで進行してきたこと。おそらくは黒斑山登山口の方から入っているのでしょうが、前掛山踏破したあとに湯の平からトーミの頭への登りをやるのは激ヤバ。


Jバンドを登り切ると稜線歩きになり、しんどい登りは終了します。強いて言えばここから仙人岳までがこの稜線上では若干きつめですが、Jバンドを超えた者ならなんでもないはず。



仙人岳


1つ目の仙人岳。前掛山を真正面に捉える良い位置取りです。火口からスイカの縦縞のように伸びているうちの一つを使って私は歩いてきました。

この時点で8:40。SNSで見るレベルの渋滞ではありませんが、山頂直下に列ができています。

この木々の感じ、動物園で売ってる動物のフィギュア詰め合わせに付属していそう。
蛇骨岳

続いて2つ目。ここまで来ると外周コースの半分くらいのイメージです。ここから先は樹林帯に入るのでだいぶ楽になります。


前日の雨の影響で多少の泥濘はありましたが歩きづらいところはありませんでした。


黒斑山

2度目にして夏山シーズン初の黒斑山。以前来た時はマイナス15度の中震えながらここで食事をしていました。

この時点で時刻は9:18。遠目にも目立つくらいなのでさすがにこれは大渋滞です。だいたい登頂まで3時間〜かかるので、渋滞を避けたければ6時出発では完全にアウト。4時までには出たいところです。
黒斑山の分岐点

ここまで来ればあとは下るだけなんですが、湯の平までがなかなかの直滑降です。


目標は赤丸のあたり。一瞬たじろぎましたがとても楽しい道です。


換算200mmズームがあるとこういう時に楽しいです。そういえば最近Zf+24-70mmばかり使っていたのでm4/3機がめちゃくちゃ軽く小さく感じます。ここの下りの途中に見晴らしが良い断崖絶壁の展望スポットがありました。

行きはまだ完全に日が昇ってなかったので見えませんでしたが、なだらかで美しい浅間山がよく見えました。

湯の平から先は同じルートをたどるだけですが、二の鳥居から不動滝ルートが分岐していたのでそこだけ変えてみました。硫黄の臭いが立ち込める滝というのはなかなかに新鮮です。復路は登山口に着くまで常に登っていく人とすれ違い続け、沢山の人が解禁を待ちわびていたことを知りました。10:42、無事に下山しました。
下山後
浅間山荘の駐車場を利用すると山荘の温泉が200円引きで利用できるそうです。が、それは利用せず市街地の方の入浴施設を利用しました(あぐりの湯小諸)。人が少ないうちに離れたかったのと、広く設備が綺麗なスーパー銭湯タイプの方が好きだからです。あぐりの湯はサウナと露天風呂から浅間山を眺められる好立地の施設です。

下山後の食事は家系ラーメンと焼肉がしのぎを削り、近隣に評価の高い家系ラーメン店があったことからラーメンにしました。2700kcalも使いましたからね、思う存分家系ラーメンが食える貴重な機会です。最近家系ラーメンを名乗る微妙なクオリティの店が増えていますが、ここは本当に美味しかったです。下山後にぜひ。