ザックは背中が暑いんじゃ
いよいよ2026年も夏山シーズンが到来しつつある今日この頃ですが、登山はもちろん通勤でザックを使っている身として悩まされるのが背中の熱。汗をかくのは仕方がないにしても、常に背面パッドと背中が密着していて熱がこもってかなり不快な思いをしています。時々立ち止まってザックを浮かせて排熱を試みたりしていましたが焼け石に水。
暑熱対策の重要性を改めて
ところで、一年中夏だったらと切に願うほど夏が好きで半袖1枚で灼熱の陽を浴びながら野外活動するのが生きがいな私ですが、ここ数年、長時間日光を浴びると皮疹が出るようになってきました。腕の日焼けは気にしない主義でしたが、皮疹となると結構長引いてQOLが大きく低下するので最近は肌をあまり露出しないようになりました。
そんな折、実は半袖で直接肌を焼かれるよりも長袖を着てる方が涼しいんじゃないかということに気づきました。後遺症で肌がピリピリすることもなく、日焼け止めを塗りまくる手間も減って良いこと尽くし。さらに最近、ハットを被ると体感温度が5度下がるという話を聞いてモンベルのUVカットハットを購入しました。
こうした対策を講じた方が明らかに疲労感が軽減し夏の不快要素が減るのを実感したので、その流れでこういうものと諦めていたザックの背中熱問題も何か対策したくなり、今回の【背中蒸れんゾ】を導入するに至りました。
余談:DOPPELGANGERといえば…
下げる意図はないのですが、DOPPELGANGERといえば私的にはルック車(形だけスポーツ自転車を模した粗悪な自転車の総称)のイメージが強いメーカーです。高校生くらいの頃によく街中で見かけ、クロスバイク風の自転車に乗っている友人もいました。自転車オタクとしては特にブレーキ周りの性能の低さや仕上げの雑さが気になったものです。走行中に突然フレームやハンドルがいかれて怪我をしたという声もよく聞きました。
そんなDOPPELGANGERですが、現在は自転車事業は撤退し主にオートバイ用品とキャンプギアを中心に展開しています。特に後者はDOPPELGANGER OUTDOORを改名した、うさぎマークのDODブランドで新天地を開き、かなり愛用者が多く定評があります。アパレル展開もしていて価格も比較的手頃なものが多く庶民派スノーピーク的な位置付けにあると思っています。背中蒸れんゾもそうですが、商品の特徴がそのまんま商品名になっているユニークなプロダクトが多いです。
DOPPELGANGER 背中肩セットで蒸れんゾ レビュー
背中蒸れんゾはザックと背中の間に物理的な空間を作るというもので、構造的にはモンベルのサイクールパックやドイターのフューチュラシリーズと同じようなものです。こちらはザックの種類をほぼ選ばず後付けできるため、愛用品を変えることなく対策が可能となります。

こちらが背中肩セットで蒸れんゾです。背面パッドと両ショルダーハーネスに巻き付ける肩パッドのセット品です。

背中蒸れんゾは樹脂フレームとメッシュパネルが組み合わされていて重量が加わってもドーム型を保ち背中とザックの間に空間が生まれるようになっています。取り付けは上部と下部2箇所合計3箇所でバックルを用いるので、着脱は簡単で時間がかかりません。

空間の厚みとしてはだいたい2cmくらい、指先から手の真ん中部分の厚みくらいです。登山と日々の通勤で使用し結構な重量になっても、背中に手を回して確認するとちゃんと空間ができているのでフレームの効果が実感できます。
取り付け

上部のベルトはショルダーハーネスの付け根に回して止めて、たいていのザックに付いている持ち手にボタン付きループを固定してずり落ちないようにします。

下部のベルトはショルダーハーネスの下側の付け根に同じようにバックルで固定します。

肩パッドはショルダーハーネスを包んでマジックテープで留めるのみ。これはパーゴワークスのBUDDY21というザックですが、トレランザックのようにショルダーハーネスの胸の部分にスマホが入るポケットが付いている幅広のタイプです。これに取り付けられるということはまずどんなザックにも取り付け可能だと思いますが、チェストハーネスが付けられなくなるという欠点があります。公式サイトの写真ではチェストハーネスと両立していますが、私の感覚でチェストハーネスを取り付けると干渉してだめでした。上手いこと隙間から出せないか試してみましたがあまり上手いこといきません。チェストハーネスを出せるスリットがあったらいいなと思いました。

こちらは通勤用のザックですが両方つけるとこんな感じ。

この肩パッドはさすがに重量が加わったら潰れて結局密着するのでは…と思っていましたが、メッシュの表面と裏面、その間に細かい繊維(メッシュの隙間から見えているやつ)が挟まれている3層の3D構造になっているのでちゃんと効果があります(後述)。

通勤ザックに取り付けた時の写真ですが、セットで取り付ける時はこのように背面パッド上部のベルトを肩パッドのループに通してずれないようにします。

横から見るとこんな感じ。肩パッドがショルダーハーネスの根本からズレていますが、背負うと丁度良い位置になります。
使用感について
期待以上の効果を感じました。正直、半分気休めのつもりでしたが意外なほどしっかり効果が感じられ、大変素晴らしい商品だと思います。ある程度風が吹いている状況であればまず背負った時点で背中と肩に若干スースーする感覚があります。通常は完全密着しているはずの場所なので普段の感覚との違和感として認識しているのだと思います。ちょうど男性がスカートを履くとものすごい違和感を感じるのに近いでしょう。なぜ知ってるのか、女装趣味の誤解を招かぬよう触れておくと昔コスプレ含めてハレ晴レユカイを踊ったからです。
ただしこの効果は下界と山中、あとはザックの形状により結構変わってくるように思います。登山中にはある程度高所で風が常に色々な方向から吹いてくるので、通気性が良くなったことで常に背中が熱い現象がありませんでした。これだけでも結構疲労感は軽減されると思います。使用したのはパーゴワークスのBUDDY21というザックで、背中への密着感が強いトレラン用に近い形状でした。
反面、普段の通勤用リュック(ミステリーランチBlitz30)に取り付けて20分ほど歩いて通勤する時には、蒸れんゾを装着しないよりはマシですが山中ほどの効果が感じられませんでした。やはり職場に着くと背中が燃えるように熱くなっていました。BUDDYに比べると背面の設置面が広いからなのか、それとも下界で風がない日だったからなのか、効果が乏しくなりました。最近の風が強い日の自転車通勤時にはあまり背中の熱さを感じなかったのでやはり風の有無が大きいような印象です。
まとめ:一つ持っておいて損はなし
状況によっては劇的な効果を感じない場面もありますが、効果が発揮される状況下では不快感がかなり軽減されます。それでいて比較的安価で外観的にも極端に悪目立ちはせず、着脱が簡便…ということで一つ持っておいて損はないでしょう。