山と自転車

登山や自転車に関することを綴っています

【淡路島】天候不順の中アワイチに挑んだらアワハンに終わった話2023.11

はじめに

今回の記事は天気予報の都合の良いところは信じ都合の悪いところは見ず、ロードバイクで淡路島一周アワイチに挑み半周したところでリタイアした「アワハン」の話です。

実は私は2年前の2月頃にロード仲間のHT氏とアワイチに挑戦したことがあります。1泊2日で余裕を持って走る計画でしたが2日目に台風が直撃して同じくアワハンに終わりました。爆風の追い風により平地で65km/hの速度を叩き出したのが良い思い出でした。今回はお互い1日でアワイチを走り切るのくらいわけない走力を身に付けた我々のリベンジマッチになるはずでしたが、運命のいたずらで同じくアワハンに散ることになりました。

前日譚

今回の企画は西日本への出張により生まれました。ついでにロードバイクを持ってきて帰るだけ最終日にアワイチをするというナイスアイデアでした。苦労してロードバイクにビンディングシューズに色々持ってきてしまっているので、アワイチが近づくにつれ天気予報が悪化していってももう引き返すわけにはいきません。コンコルド効果というやつです。サンクコストを捨てられないのはさらなる愚かの積み重ね。分かっちゃいるけど捨てられねぇんだ。

明日はやめといた方がいいと思うわ、風やばいぞ

過酷なチャレンジになりそうだ

今日はやめとくわ

強風注意報出てるし午前中ずっと雨っぽい

ふっ、日和ったな

天気予報との戦い

当日朝の天気予報

これは当日ライド開始後の天気予報ですが、前日も概ねこんな感じでした。雨の時間がサイトによって時間によって昼になったり昼前で上がることになっていたり。非常に判断に迷う状況でしたが、登山で天気予報に振り回されてきた身としては

①降水量1mm未満の雨予報

②同日午後から晴れる予報

が出ていればGOです。1mm未満の雨は短時間ならばあまり問題になりませんし、時間が経つにつれて晴れる予報ならば経験上は想定より早く天候回復することが多いので行けると判断しました。前泊した西明石が予報に反し雨が降っていなかったのも私の決断を後押ししました。言い訳ではありません。コンコルド効果だけで決行したわけではなく私なりに勝算はあったのです。

アワイチ

コース概要

アワイチは兵庫県淡路島一周約150km、獲得標高1100mのコースです。明石駅からすぐの明石港から淡路島北部の岩屋港にフェリー(淡路ジェノバライン)で渡り時計回りに走るのが一般的です。島の北側は飲食店などが多い一方南側は補給箇所が少なく、ヒルクライムが多めです。また島の天候が北と南で異なることも多く、天気予報でも北淡/南淡と分けて表記されたりしています。

前半の(前半しか知りませんけど。けっ)ヒルクライムの斜度がエグいので初めて走った時は1日で走破するのは頭のおかしいローディに違いないと思いましたが、ちょっと頭がおかしくなってきた側からすると非常にちょうど良いコースです。アワイチの数字を見てどう感じるかで頭が正常なのか狂ってるのかが判別できます。

明石港 淡路ジェノバライン

新幹線が停まる西明石駅前のホテルに前泊していたので、朝は明石港まで5km弱の道のりを自走しました。淡路ジェノバラインは明石駅からは駅前の大通りを南に直進すると右手に現れます。昨夜の西明石と同じく、予報に反してすでに雨が止んでいました。

料金は大人600円+自転車280円で880円です。

愛車は自転車用のラックで守られます。

カラフルで可愛らしいペイントのまりん・あわじ号。

岩屋港

乗船時間は13分なのであっという間に着いてしまいます。到着直後はまあまあ普通に雨が降っていました。嗚呼せっかく自転車持ってきたとかいいから明石焼き食べてビール飲んで帰ればよかった。とはいえ腐っていても雨ふる淡路島に上陸してしまった事実は変わりません。

諦めずに天気予報を見ると間もなく雨脚は弱まる見込み。20分ほどフェリーターミナルで待機すると徐々に空が明るくなってきました。路面は濡れていますが想定より雨が止むのが早いしこれは逆転勝利のパターン!?

後輪が跳ね上げる泥水。早くもおしりが壊滅、さらにサドルを伝って股関前方まで完全に浸水しました。こういう目に遭う度に簡易型のフェンダーを買うんだと決意するのに、走り終えて安全圏に入ると雨の日は乗らんから要らんやろという思考になるため結局買わずに今に至ります。

しかし尻を生贄にした甲斐あって…

ついに晴れる

晴れてきたァァァ

勝った

聞いてた話と違う

天気予報との戦いに俺は勝ったんだ。俺は今日アワイチを達成して次のステージに進むんだ。

再びの雨

んあああああ 

わずか30分後、再び雨が降ってきました。冒頭で淡路島は北と南で天候が変わると言ったフラグ回収です。しかもどう考えても1mm以上の降水量です。上げて落とすって一番嫌いなんですよね(怒)

再び晴れる

しかし予報では南北問わず午後には晴れるはず。その証拠に20分ほどすると再び雨は止みはじめ、洲本市に入る頃には再び明るい空が見えてきました。この記事は全体的に再びって言葉を使いすぎて頭の悪い文章になっていますが大目に見てください。

WOW!天使の梯子!

晴れてきたァァァァァ

Never ending Awaichi

苦難を乗り越えた先に明るい未来が待っている。世界はこんなにも美しい。フランシュシュの皆の元へ向かう幸太郎さんの気分でした。

www.youtube.com

ついに雲の切れ目から青空まで!涙が出てきました。

見渡すとそこにはすっかり雨上がりの晴れた空。気温は予想より上がらず10度くらいで頭打ち。控えめに言ってクソ寒いですが心が折れなければ走り続けられます。

島の南、洲本温泉エリアに入る直前の街。

洲本温泉エリアへ

さすがにこんな日にアワイチする奴は2人といません。交通量も少なくて独り占め状態です。背景に写る陸地は本州でしょうか。

ヒルクライム①

この瀬戸内海国立公園の看板が現れたらヒルクライム開始の合図です。

さてこのヒルクライム、いきなり斜度二桁%なのである程度走力を身に付けた今でもやはり鬼キツいです。

ここまでで全体の約1/3…

ナゾのパラダイス

ヒルクライムを一旦登りきったところに意味不明の建物が現れます。門の向こう側が見えているとはいえくぐったら違う世界に繋がってそうな気がしてなりません。ここはいわゆる秘宝館らしいのでレーパン姿で行ったら可愛がってもらえそうです。

bqspot.com

あまり眺望が広がっているわけではありませんが谷間から海が見えます。そして先程ナゾのパラダイスのところで「一旦登りきったら」と言いました。そうです、予想通りその後も登りが続きます。

これは本当に登りきった最高点の写真です。この景色を見たら終了です。お疲れ様でした。晴れ始めたとはいえ気温は10度を下回るので極寒のダウンヒルです。おまけに路面も濡れていてディスクブレーキじゃなかったらロックして吹き飛ぶ未来しか見えません。こういう状況で乗らなきゃいけなくなる可能性が少しでもあるならばやはりディスクブレーキは良い選択です。

ダウンヒルを終えると海沿いをしばらく進みます。

写真を見返すとなぜアワハンに散ることになったのか本当に分からないくらいの晴れた空と瀬戸内海ブルー。ホントはアワイチしてたのかな。

雨に打たれながらも走りで応えてくれたtada車

本当に良い天気!

ヒルクライム②

そんな快適な海沿いライドも長くは続きません。

ジブリのコクリコ坂からを彷彿とさせる坂の上の住宅。よく見ると写真左上の方に道路のようなものが見えます。高低差がありすぎるのでさすがに住居者用の道だろハハハ…しかし目を凝らせど凝らせどこれまでのような海沿いに続く道が見当たりません。

またクソみたいなヒルクライムでした。中間点の看板とともに。空に注目していただくと何やら不穏な空模様が伝わるかと思います。そうです、雨が降ってきました。

時刻は12時に差し掛かろうかというところで、天気予報によれば晴れていないにせよ雨は止んでいるはずの時間です。空さえ晴れていればまだ希望が持てますがこの空模様。ここで初めて撤退が頭をよぎりました。ざわ…

島のほぼ南端、福良という街に差し掛かる頃、アワイチのジャスト中間となる75km地点に辿り着きました。写真では過酷さが全く伝わらないのが残念で仕方がありませんが、どう考えても1mm以上の降水量に加え島の北側とはレベルが違う向かい風を浴び、気温は6度まで落ちていました。

いよいよ撤退が現実味を帯びてきますが、前回のアワハンに比べ体力的にはだいぶ余裕があり、走力の成長を感じただけになかなか踏み切れませんでした。2回も訪れてアワイチ未達成というのも悔しいので無理矢理にでも走るかどうか。いよいよ2つに割れた人格が争い始めました。

さすがにもう止めるか…つらすぎる

でも体力的にはまだまだ行けるだろう?

身体じゃなくて心の問題なんよ。

でもあとたった75kmだぞ?今日リベンジを果たすんじゃなかったのか?

いいんだ、75kmでも世間的には立派さ…

この雨と風が不快というか危険だしあとシンプルにつまらんのよ。

福良バスターミナル

降ったり止んだりの空模様の中、一瞬の土砂降りを食らってもう離脱を決意しました。悪く捉えればもっと早く絶望させてくれていればこんな思いをせずに済んだのに、良く捉えればちょうど離脱できる地点で絶望させてくれて良かった!

アワハンのための立地

淡路島は島の中心を貫くように高速道路が整備されていて、高速バスも比較的複数本運行しています。ちょうど島の南端、アワハンの地点にある福良バスターミナルから一気に島を離脱することが可能です。むしろアワイチもいいけどアワハンもええでと言わんばかりの立地です。

www.shinkibus.co.jp

ああ、この景色。2年前も同じようにボロボロになりながらたどり着いたなぁ…。台風から逃げるように駆け込んだなぁ…。

高速バスとロードバイク輪行

一般に高速バスでロードバイク輪行はできないと思っておいた方が良いです。トラブルが多いために公式には乗せられない決まりとしている会社が多いです。輪行で傷が付くのはほぼ必発だしパーツがひん曲がって困るパーツがあるなら養生せよ、載せてもらえるだけありがたく思え、文句を言うなんてとんでもねえ!と私は思いますが、世の中の人は必ずしもそうではないようです。

淡路島を走る神姫高速バスは会社の声明としてどうなのかは存じませんが、以前のアワハンの時には快く載せていただくことができました。今回も可能か頼んでみるとあっさり快諾いただき、それどころか爆風で輪行袋への収納に手間取っていたら手伝ってくださり、大変だったねえなんて労いまで…。

神姫高速バスの注意点は、荷室の積み込み・降ろしができるのはスタートの福良バスターミナルと終点の神戸三宮駅なので、ロードバイク輪行の場合淡路島内の停留所で降りることはできません。

まとめ

人生二度目の淡路島はまたしてもアワハンに終わりました。どうも、淡路島の東海岸しか知らない男です。今思ったんですけど2回アワハンしたから合わせてアワイチ達成したというのはダメっすかね。朝の時点で日和ったHT氏が結果的には正解だったと言わざるを得ません。やはりせっかく来たから、せっかく休みが取れたからと無理して決行するのは良くないですね。今後はちゃんと雨天時のリカバリープランを用意しておいて潔く諦められるようにしたいと思いました。

残念だったな

また俺とアワイチするんやで

俺はもう二度と淡路島には来ん!!!!!