2023年春の自転車旅で初めて乗った寝台列車のサンライズ瀬戸。仕事で岡山へ出張する機会があったので再び、今度はシングル個室で乗ってきました。まるでホテル、快適!というのはあくまで登山でテント泊やツエルト泊にも慣れきっている私の個人的感想です。
サンライズ瀬戸
サンライズ瀬戸・出雲は日本で唯一現存する寝台特急列車で東京駅と香川県高松駅、もしくは島根県出雲駅とを結んでいます。岡山駅で車両切り離しを行い出雲行きと高松駅とに分かれます。予約方法など詳しくは過去の記事を見てみてください。
寝台はオープンシートのノビノビ座席と個室のソロ、シングル、シングルデラックスなどがあります。部屋数は限られますが2人用のダブルというのもあります。上記の記事では一番狭いタイプのソロ個室でロードバイク輪行旅をしましたが、今回は一番スタンダードな個室タイプのシングルを確保しました。予約が取りづらいサンライズですが、平日であれば比較的簡単に取れます。
チケット代は運賃と特急代、寝台料金から成り立ちます。金額的には正直新幹線と大きな違いはないので寝台特急に乗ってみたい!とか旅情!ロマン!みたいな粋な気持ちがなければ普通に自宅で快眠して朝の新幹線に乗った方が良いです。ただしサンライズは朝7時台などの早朝に現地に着くので私のような自転車旅人には非常に相性が良いです。
サンライズ瀬戸は21:50分東京駅発で固定されています。サンライズ瀬戸のオンライン予約システムであるJRおでかけネットのe5489サービスはJR西日本のサービス、チケットの発券場所は東京駅八重洲口、東海道新幹線改札の近く、乗り場は東海道線ホームと少しややこしいです。
シングル個室内部
こちらがシングル個室です。「普通のビジホだ」と思いましたが皆さんはいかがでしょうか。狭い!と思った方はきっと豊かな現代人です。
ソロ個室と同様、シーツと寝間着が用意されています。テーブルが付いているのと横幅の大きさが以前泊まったソロ個室との違いです。テーブルがあることでYouTubeを見ながら晩酌するのが非常に捗ります。ちなみに靴を置く土間に相当するスペースはあまり違いがありませんでした。
続いて奥を見てみます。やはり一度ソロで泊まっていると横幅はだいぶ広く感じられます。初めて細君と博多旅行した時に泊まったプレジデントホテル博多の部屋よりよっぽど広いレベルです。ザックを横に置いても布団が侵略されません。
こちらがソロ個室です。寝るスペースの広さ自体は大きく変わりませんが、布団横にはとても物を置けるようなスペースはありません。
あとは窓枠のテーブル?もソロよりも広い気がします。
テーブルの大きさはこんな感じ。お菓子と酒を広げるのに十分な広さがあります。
ザックは横に置けるとはいえ転がってきそうなので土間スペースに置きました。
布団の上であぐらをかいた状態です。ソロの場合もう目の前が壁ですが、シングルではこのスペースがあります。
続いて横向きにあぐらをかいた状態です。登山でテント泊やツエルト泊に慣れている身としては天井の高さも余裕があって布団と別に横に物が置けるスペースがあって至れり尽くせりだと思いますが、上司に見せたら狭wwwと一蹴されました。
ロードバイク輪行について
以前ソロ個室にロードバイクを持ち込んでの輪行は不可能だと結論づけました。室内に入れることは可能だと思いますが、人が寝るスペースが物理的になくなります。え?落車した時にまず愛車を案ずるローディなら愛車さえ寝かせられればそれで良いじゃないかって?
シングル個室の場合は布団の横スペースがあるので、ここにバイクを立てて寝ることは不可能ではないと思います。実際にサンライズ瀬戸のロードバイク輪行と調べるとそのようにしている人のブログがヒットします。
しかし…前回のソロ個室の時にデッキに置かせてもらって快適に過ごしてしまったのでもう頑張って部屋に持ち込む気は起こりませんでした。これが初めてのサンライズなら無理にでも室内に入れたと思いますが、狭い部屋での”デッキ輪行”を先に知ってしまった故の皮肉です。
ただし、言うまでもなくデッキスペースは乗降車の通路なので迷惑にならないよう細心の注意が必要です。前回も今回も置かせてもらえるかどうか、添乗員にこの固定した状態を見せた上で確認を取っています。2回とも「このくらいなら邪魔にならないだろうから良いですよ」と許可してもらえていますが、あくまでご好意と思っておくべきです。複数台でなければOKしてもらえるとは思いますが、この記事を参考にする方はどうかトラブルにならないようお願いします。
車内探検
荷物を置いてバイクをデッキに固定したら車内探検です。
シングルツイン
まずはここ、上下2段のシングルツイン個室です。
布団の横に極細の階段がある二段ベッド型です。横幅はシングル個室相当ですが上段は布団横に地面がなく、下段も階段がある分狭くなっています。
シングルツインは下段の布団を退いて向かい合わせの座席として使用することもできます。
洗面台
乗降口真横にある洗面台です。めちゃくちゃ普通の洗面台ですがここは電車内です。破格の設備です。カーテンで簡易的なパーテーションができるのでプライバシーにも考慮されています。
廊下の様子です。サンライズ瀬戸は両側に個室が並ぶ形になっているので通路はかなり狭く、すれ違うためには接触せざるを得ないくらいの間隔です。ロードバイクを抱えて通るのはギリギリ無理な感じで、対面から人が来た時を想像するだけでストレスで禿げそうです。
ラウンジ
今回は混んでいて利用しなかったので前回記事からの引用です。ラウンジは両側の車窓に面したカウンターになっていて片側に最大で6人座れます。
シングル個室でのんびりと
ラウンジが混んでいたので早々に自室に籠もることにしました。東京駅構内で見つけた「いい日旅立ち」というビールです。このシチュエーションに合いすぎる。ちなみに車内にはソフトドリンクの自販機があるのみでアルコール、食べ物は売っていないので事前調達が必須です。
いやーーーーーこのテーブルがあるだけでめちゃくちゃQOLが上がります。普通にホテルです。豪華です。鏡まで付いていてさらにホテルです。
アニメを観ながら流れていく車窓の景色を眺めながら西へ西へと密かに進んでいきます。
なんてラグジュアリーなんだ!
まとめ
果たして自転車ブログと呼べるのか分からない記事になった気もしますが立派なロードバイク輪行の記録です。サンライズ瀬戸はソロでも自分の身だけなら快適だしシングルならホテル感覚で過ごせるので邪魔な自転車はデッキに置かせてもらいましょう