山と自転車

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ロードバイクのダウンチューブ下に装着するボトルケージの正解を見つけた【ミノウラSC-100】

ダウンチューブ下にツールボトルを付けたい

パンク修理キットや工具をツール缶やツールボトルに入れて携行する場合、サドルバッグを使わなくて済むメリットと引き換えにボトルケージが一つ埋まってしまうという特に夏場では大きなデメリットを被ることになります。さらにフレーム三角はライド中に手が届きやすい「一等地」なので非常用のツールボトルで埋めてしまうのは勿体ないです。ということでダウンチューブ下に付けましょう。

ろんぐらいだぁすとーりーず!公式Twitterより引用

ダウンチューブ下にボトルケージを付けるという発想を知ったのは例によってろんぐらいだぁす!剛脚のロングライダー高宮紗希のバイクを象徴する仕様の一つ。

ダウンチューブ下にボトルケージを取り付ける方法

私のtada車は完全オーダーフレームなので、ダウンチューブ下にボトルケージを取り付ける前提でダボ穴を作ってもらいました。最近はグラベルロードの普及により積載性を高めたバイクが増え、ダウンチューブ下やフロントフォークに元々ダボ穴が付いているモデルも珍しくなくなってましたが、元々この位置にダボ穴が付いている自転車はまだまだ少ないと思います。

www.mount-road.com

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ダボ穴を後付けで増設する

フレームにダボ穴がない場合は下記のようなパーツを用いることで増設できるようになります。ブルベライダーの間では鉄板カスタムのようですが、今はバイクパッキングブームの後押しにより各メーカーがダボ穴を増設するツールを売り出しています。

 

 

これらを使うとダボ穴を増設できるだけでなく、微妙に斜めに取り付けることもできるのでクランクやチェーンなどとのクリアランス確保のための微調整ができるというメリットも。

ダウンチューブ下のボトルケージの問題点

前輪とのクリアランス

まずはダウンチューブ下にツールケースを配置したイメージ図です。あまり上の方だと前輪と接触するのでなるべくBBに近づくようにする必要があります

ちなみに私の使っているツールボトルはGORIXの全長22.5cmの標準的なサイズのツールケース。前輪とのクリアランスを考えると短い方が取り回しが良いのですが、それだと肝心な必要なもの(予備チューブ、ミニポンプ、パンク修理キット、携帯工具etc..)が全て入らないので標準サイズにしています。

そしてこれが実際にダウンチューブ下にボトルケージ+ツールケースを付けた状態。さっきのイメージよりもだいぶ上の方に来ているのでツールケースと前輪が完全に接触しています。

短いツールケースかなるべく下に付けられるボトルケージが必要

ちなみに私が使っているボトルケージはELITEのチウッシという、レトロなデザインで洒落たヤツ。

取り付け位置としては手持ちの一般的なボトルケージと比べて同じくらいなので、これが特別上の方に来てしまうわけではありません。つまり、普通のボトルケージだとだいたいこんな位置になってしまうので、前輪とのクリアランスを確保するにはかなり短いツールケースが必要になってきます。しかしそれだとツールケースの役割を果たさなくなるかもしれない。少なくとも私のいつも持ち歩きたいツールは収まらなくなります。

ということで、通常サイズのツールボトルを使うためにはボトルケージをなるべく下の方に取り付ける必要があります。具体的には写真の赤矢印のあたりがダボ穴に来ると全体が緑矢印の分下がるので前輪とのクリアランスが確保できそう。ワイズロードとか複数の実店舗にボトルケージを見に行きましたが、形状や素材の差はあっても取り付け位置はどれも大差ないです。

救済用に↓のようなボトルケージの取り付け位置を調節するためのアダプターが色々発売されていますが、パーツが増えるのはスマートではないし、わずかとはいえ重量面でも気になるところ。

そんな中、どんなバイクに対しても再現性の高そうな、正解のボトルケージを発見!!

ミノウラSC-100

ローディなら知らない人はいないであろうミノウラの、SC-100というボトルケージ チタン。チタンというのはカラーのことで、他にもブラックとブルーがあります。そこまでシビアになるパーツではないけれど、ライド中に壊れてしまうと荷物が増えて地味に困るので有名メーカー製というのは嬉しい限り

 

 

豊富な取り付け位置

形状はシンプルなよくあるボトルケージだけど、特徴はなんといっても取り付け位置。取り付け側の穴が限りなく上端に付いている上にさらに細かいピッチで連なっているので微調整も容易。同じように下端の方にも穴が付いているので、今回の趣旨とは逆にボトルケージをなるべく上の方に取り付けることもできそうです。中央はスリットになっているのでダボ穴の間隔によらず固定できるのも汎用性の面でGood。

先のチウッシと比べるとこの通り!取り付け位置がかなり上の方にあるので3,4cmくらい下げて取り付けられます。

ダウンチューブ下に取り付けた状態

そして取り付けた図。最初に取り付けた時の状態に比べて明らかに下方にずれて、前輪と接触しなくなった!!

ボトルケージの下に付いているのは電子ロックのAlterlock。この状態でも前輪とツールケースは接触しないけれど、クリアランスが少し狭い気がしたのでAlterlockは別の場所に移すことにしました。

Alterlockを取ってダウンチューブ下に直接SC-100+ツールケースを取り付けた図。これで1cmほど前輪とのクリアランスが確保できました。

完成図

仕上がり図。ツールケースが今までのデッドスペースに移ったおかげでダブルボトルが実現できた!ブルベガチ勢みたい

クランクやチェーンとのクリアランス

前輪とのクリアランスは全く問題なくクリア。あとは左右のクリアランスだけど、結論としては問題なさそう。インナーリングとのクリアランスが割とシビアだけど、SRAM etap AXSの12速フラットトップチェーンは非常に薄いのでインナーに落としてもツールケースと接触することはありませんでした。多少振動で動くことはあるかもしれないけれど、基本的にはツールケースは動かないので多少近接していてもクリアランスが存在していれば問題ないハズ。実際この状態で3本ローラーに乗ってみたけど接触することはありませんでした。

左クランクに関してはケイデンスセンサーを取り付けているので、その厚みと場所によっては接触する可能性がありそう、というくらい。

 

ツールケースがデッドスペースに来てくれると前三角がより有効に使えるし、ダブルボトルが不要な状況であれば空いたボトルケージを使って輪行袋や衣類などを車体に積載できるようになるので、積載がシビアなロードバイクにおいてはもはや必須なカスタムだと思います。

これで200kmオーバーのロングライドも怖くないね!