冬季に入る直前に八ヶ岳主峰の赤岳に登ってきました。
メンバーは酒飲み仲間>>山仲間のMR氏とTK氏。それぞれ東京、神奈川に住んでいるので前日のうちに山梨入りしてもらい日帰りでのアタックです。
前日譚
登山計画についてだが
久々の山だからがっつりやりたいわ
黒戸尾根でも行ってみる?
あり
でもヤツも良いな、久々に
んじゃ八ヶ岳縦走するか
うおおぉぉぉぉ最高
ということで下記の計画をまず立てました。
事前計画
美濃戸山荘→行者小屋→阿弥陀岳→赤岳→硫黄岳→行者小屋→美濃戸山荘の南八ヶ岳日帰り縦走です。時間により阿弥陀岳は省略する作戦。
しかし私とMR、TK氏の3人は生粋の酒飲みなので前日入りで生まれる時間的余裕を酒で相殺してしまうことで有名です。今回は3人合流した後で山梨市の名所ほったらかし温泉に行ってスーパーで夕食の買い出しをし、我が家に着いたのは22時でした。
3人の友情に乾杯!!!!!
このワインうまっ
山梨ワインやりよる
七賢も開け(空け)ようぜ
(こいつら明日山登るんじゃないのか)
赤岳、硫黄岳登山の際のスタート地点について
話は変わって登山口について。赤岳・硫黄岳の登山口は2ヶ所、八ケ岳山荘と美濃戸山荘があります。八ケ岳山荘から先は車輌も入ることはできますが未舗装の登山道で途中に斜度の強いところもあるので基本的には4駆の車が必須で、さらに積雪期になると4駆の中でもある程度悪路走破性能の高い車でないと立ち往生します。実際4駆+金属チェーンを携行するよう注意書きがあります。私は冬のこの道を難なく走破したかったのでジムニーシエラを買ったので、今回の無雪期には怖いものはありません。
ごめんコンビニ寄ってくれ
ヘパリーゼ飲むわ
二日酔いに効く漢方あるよ
しじみの味噌汁飲んどけ
山行データ
コースタイム 8時間15分(8:32-16:48)
休憩時間 2時間47分
歩行距離 11.3km
獲得標高 1350m
美濃戸山荘→行者小屋(1時間51分)
行者小屋→赤岳→赤岳頂上小屋(1時間25分)
赤岳頂上小屋→赤岳天望荘(32分)
赤岳天望荘→地蔵ノ頭(9分)
地蔵ノ頭→行者小屋(39分)
行者小屋→美濃戸山荘(1時間35分)
まずは八ヶ岳らしい苔むす森を進みます。
眠いし頭が痛い
なんでこんな体調で山に居るんだ
眠気覚ましたるで
エイッ
TKの気付けをしたところで歩みを再開すると次第に雪道になりました。この時期で遠目には八ヶ岳全体が少し白く見えている程度でしたが思ったより雪があります。ただし行者小屋までは斜度は緩めなので、アイゼンなしでギリギリ歩けるくらいの状況です。
・・・(ハァハァ
(辛いンゴ)ハァハァ
・・・(これはあかんな)
赤岳だけにしようか
赤岳だけでも世間的には高学歴
前夜爆死しました、今から登れる山はありますか?
行者小屋
スタートから約2時間、行者小屋に到達しました。ここが阿弥陀岳、赤岳、硫黄岳、それぞれに向かう分岐点ですが前日に深酒をしてしまったこと、早くも縦走終盤の様相を呈しているMR、TKの体力を考慮し赤岳1本に絞ることにしました。
今回のゴール、赤岳を見上げます。登ったら後は下るだけで終わると思えば足取りは軽くなります。
美濃戸山荘から赤岳までの道は森を抜け眺望が良いため気持ちが良いのですが、一気に500mほど登っていくので中々の急登です。
見て見て、マムートのマンモスよ
あらやだほんとだわ
かわいいじゃないの
赤岳を背に、振り返ると阿弥陀岳です。個人的に赤岳山頂の景色よりも気に入ったのはこの眺めだったりします。当初の計画の周回ルートでは阿弥陀岳からこの稜線を歩いて赤岳に向かってきます。
赤岳頂上直下の岩場
頂上手前、最後の分岐。赤岳方面、権現岳方面に分かれています。
赤岳へは、北アを思わせる岩場が待ち構えています。
うおおぉぉぉ楽しいぃぃぃ
あ、TK氏が元気になってる
腐っても奴は厳冬期谷川岳で遭難し生還した男
山ヤは頂上直下から限界を超えた元気が出てきます。思えばここは彼の消える前最後の灯火でした。
赤岳山頂
登山開始から約3時間、ついに赤岳山頂を踏みました。この日は天気が良く360度の大パノラマです。南方向を望むと右奥に富士山と左奥に秩父の山々がこれでもかというほど見えます。
北側を望むと縦走予定だった硫黄岳です。
長野方面。手前に中岳、さらに阿弥陀岳。
拡大すると諏訪湖と岡谷市、その奥に松本盆地。そして北アルプスまで見えています。
さらに最高倍率までズーム。槍ヶ岳から大キレット、穂高岳まで綺麗に見えました。使用機材はM.ZUIKO 12-100mm。やはり山で望遠域が使えるとこういう写真が撮れるのが良いです。
赤岳頂上小屋
そして赤岳山頂から少し進み、休憩スポットとなる赤岳頂上小屋にて昼食です。もう営業していませんでしたがスペースは十分です。爆風エリアの八ヶ岳にしては比較的穏やかな日でした。厳冬期用のグローブを持ってきましたが、この時期ならまだテムレスくらいで十分でした。
振り返って中岳と阿弥陀岳。
振り返って赤岳山頂。
どこをみても絶景続き。
赤岳から硫黄岳に向かう道。途中に赤岳天望荘という山荘があり、そのすぐ先から行者小屋に向かうエスケープルートがあります。
山はやっぱ良いなあ!元気出てきたわ!
せやね!天気も最高やし!
じゃあ硫黄岳くらいまでは行っちゃう?
いや、それはまあ…ほら…
時間もあんまないですし…
お前らの言いたいことはよくわかった
滑落だけはせぬよう!!
雪はまだ少なかったものの、所々凍結しているので念のためアイゼンを装着し慎重に下山します。
南八ヶ岳縦走を計画したはずが最終的には赤岳単独登山になってしまったものの、最高の景色を堪能でき非常に幸せな山行でした。状況によって予定を変更し安全を確保するフレキシブルさをこれからも大事にしていきたい。