山と自転車

登山や自転車に関することを綴っています

【諏訪湖 御神渡り】5年ぶりに現れたという御神渡りを見るため諏訪湖サイクリングをした話

5年前を振り返りながら書いています。

時は2018年2月、諏訪湖に5年ぶりに御神渡りが出現したということで大ニュースになっていました。諏訪湖が全面凍結すると南北にかけて亀裂が入り、諏訪では諏訪大社の神様が通った道、御神渡りと言ってとして古くから神事のひとつと認識されています。古くは平安時代の和歌にも御神渡りが詠われているのだとか。

滅多に見られないのでじっくり堪能すべく、諏訪湖一周サイクリングをしに行きました。 

当時はロードバイクから遠ざかっていた頃なので甲府から諏訪まで自走するなんてことは考えず、車に積んで諏訪湖のほとりに駐車、諏訪湖一周のみを走りました。諏訪湖付近には無料駐車場がいくつもあって、甲府側の適当なところに停めていざ出発します。

さすがに全面凍結というだけあって、本当に湖畔まで全て氷になっています。左手がすぐ湖になるよう反時計回りに走り始めます。諏訪湖一周は16キロほどでずっと平坦で、北部の方には足湯があったりして憩いの場としても機能しています。

北部の湖畔ではまるでプレートが隆起したかのように、凍った水面がせり出していました。

これは初めて見る光景。網走の流氷を思い出します。

当時の愛車、初めてのロードバイクGIOS AERO LITE。青×黄色にハマっていました。

当時は登山を本格的に始める前だったので山のことはほとんど何も知りませんでしたが、遠くの山々をわざわざ撮るくらいのことはしていたようです。

そしていよいよ御神渡り。本当に南北の両岸までつながっています。

単に氷にヒビが入っているのではなく、先の湖畔のように凍った水面が隆起しています。ちょうど両側の氷面が押し合わされたかのように。

しかしそれにしてもディスクブレーキロードに見慣れた今、リムブレーキ車が逆に新鮮に感じられます。

ニュースで見るまで御神渡りという言葉自体知らなかったけれど、5年経った今でも鮮明に覚えているくらい神秘的な光景でした。新海誠作品もびっくり。

平坦16キロなのでゆっくり回って2時間ほどで走り終えました。せっかくはるばる訪れたので、諏訪大社まで自走して参拝して帰ります。

諏訪湖の南側にある、諏訪大社上社。何度か来たことがありますが冬に来るのは初めてでした。

フルサイズ一眼レフ、ニコンD750を買ったばかりの頃でとりあえず背景をぼかすのが楽しかったのをよく覚えています。F4.0でもボケるんだ〜と。

車まで戻ると日没間際で良い時間。帰る前にもう一箇所だけ寄り道をしました。

諏訪湖から山の方に数キロ進んだところにある立石公園です。立石公園は諏訪湖と街が一望できるビュースポットで、諏訪湖の花火大会の時には立つ場所がないんじゃないかってくらい人でごった返しますが、冬場の夕暮れは車数台程度しかいません。

諏訪の町並み。こうして見ると諏訪湖全面凍結というのがよく分かります。

手持ちの24-120mmではギリギリ諏訪湖全体が写りませんでした。ちなみにここは「君の名は」に登場する糸守湖のモデルになった場所でもあります。

夜空と湖を取り囲むように灯る街の明かりが非常に美しかったです。極寒の中でも手が動かなくなるまで夢中でシャッターを切っていました。

2023年、年明け直後は寒波により御神渡りに期待が高まっていましたが2月4日、立春をもって御神渡りがない「明けの海」宣言がなされ、またまた5季連続で御神渡り出現なしということになりました。直近20年くらいでは概ね3~5年に一度は出現しているのですが、暖冬の影響か…。次にその姿を拝むことができるのはいつになることか…

なかなか見られない御神渡りサイクリングでした。