これはまだ本格的に登山を始める前の話です。
大学の登山好きの友人達に誘われて、山梨県北杜市の”天空のビーチ”があるという日向山の山行記録です。尾白川渓谷からのピストンで、山頂の様子が非常に強く記憶に残っているので記事にしてみました。
当時は一眼レフNikon D5500を買ったばかりで、写真を撮るのが楽しみでした。今思えば旅行で写真を撮るのが好き=キレイな景色や珍しい景色を写真に撮りたい→登山×カメラ、に行き着くのは自明の理だったと思います。
スタートは尾白川渓谷駐車場から。当時はここから始まる日本で最も辛い登山道の一つである黒戸尾根なんて知らなかったし、知っていたとしても自分が好き好んで登るようになるなんて夢にも思っていませんでした。
夏の尾白川渓谷は川遊びはもちろん、河原でキャンプやバーベキューもできるので多くのファミリー客で賑わっていました。こんな暑いのに川を避けて山に入っていくなんて我ながら酔狂だと思います。
最初の橋を渡ってからはしばらく川沿いを進んでいき、本格的に登山道に入ります。南アルプスらしく森の中なので夏は日差しが避けられて歩きやすいです。
見ていて不安になる感じの階段。
植物の生命力あふれる夏山という感じ。
少し逸れると川に出ます。外界ではあまり変わりませんが、山の中の川沿いはやはり涼しいです。
斜度はきついところでもこのくらい。暑いのでしんどいですが、道自体のキツさは一般的な登山道くらいです。
夏山で気をつけなければいけないのは虫。特に山の中は毛虫が落ちてくることがあるし、ふとそのへんに座るとすぐ近くに危ない感じの虫がいることもあります。これはそうやって休憩中に出会った、やたら鮮やかな毛虫。
やはり南アルプスは水源豊かで、鳳凰三山よろしくな滝が見られます。
滝の間近まで寄ってみたり。水しぶきが飛んで涼しくてサイコー。
ジブリみがある苔むした階段。自然は良いなあ本当に。
山頂近くになって突如現れた斜度がエグい階段。
階段というよりハシゴに近い。
写真に凝っていたので興味もないけど山の植物を撮ったりしていた頃。ちなみにみんな大好きなボケは世界共通語でBokehと言います。
木々の間から射し込む光が増えてきて、山頂に近づいているのが分かります。最初から稜線を歩ける山はもちろん最高ですが、森を抜けていくワクワク感もまた最高。特に南アルプスは森を抜けるまでが長い分、山頂近くになるとめちゃくちゃ気分が盛り上がります。
ん?地面が白いぞ
本当に突然砂浜に出た!
白い…白いぞ…!
森を抜けるとそこは砂浜でした。
ヤマメシは師匠が作ってくれたうんめえスープ。具だくさん。
山頂からは八ヶ岳ドーンで外界は北杜市の町並み。まさに天空のビーチ。
登山を始める前に登った山では一番記憶に残っているのがこの日向山でした。そんなに辛くない割には川や滝が間近でたくさん見られるし、山頂は唯一無二な感じのまさに天空のビーチだし眺望も良いしと、今でも非常に好きな山の一つ。山梨百名山にも選出されています。登山口の尾白川渓谷までは高速で近くまで来られてアクセスも良いし、初心者から玄人まで万人におすすめです。