山と自転車

登山や自転車に関することを綴っています

新年に富士山を見るために、伊豆の達磨山・金冠山でお手軽超絶景稜線歩きをしてきました!2024.1

新年ご挨拶

遅くなりましたが明けましておめでとうございます。備忘録的に細々と書き続けてきたブログですが、ひとまずの目標にしていた月間1万PVを達成することができました。読んでくださっている方々には心よりお礼申し上げます。今年も登山は北鎌尾根や下ノ廊下、自転車では渋峠や磐梯吾妻スカイラインなど、行きたいところ・行く予定のところがたくさんあるので、今後とも読んでいただけると幸いです。

記録的暖冬で雪がない2023年冬

さて、昨年2023年は11月に全国各地で観測史上最高気温を記録し、東京では27.5度で100年ぶりの記録更新を果たした暖冬でした。年末に行った福島の安達太良山は非常に良かったものの、やはり12月末の東北としては非常に暖かく雪も少なかったです。新年山初めは上州武尊山に行こうと思っていたのですが…

雪がなさすぎる!!!!!

まあ全くないわけではないしええんちゃうの…?

だめです

武尊山はもっと雪たっぷりで行きたい

ということで開き直って雪のないところで絶景を見に行きます

という師匠の逆転の発想により今回の絶景登山もとい絶景遠足企画が勃発しました。

達磨山・金冠山って?

達磨山・金冠山はそれぞれ標高982m、816mの西伊豆に位置する低山で、富士山と駿河湾の超絶景がお手軽に味わえるスポットです。伊豆を代表するジオスポットの一つで、特にだるま山高原レストハウスからの景色は今回知りましたがゆるキャンにも登場した聖地でもあります。

yurucamp-shizuoka.com

アクセス・ルート

【登山ルート】

戸田駐車場→達磨山→金冠山→だるま山高原レストハウス

標準コースタイムは3時間ほど。今回は2時間でした。

※上記のルートは登山口と下山口が異なりますが、マイカーが2台ない場合は実現不可能です。

【登山口までのアクセス】

公共交通機関でアクセスする場合、修善寺駅から戸田行きの東海バスに乗車するとだるま山高原レストハウスにて下車することができますが、戸田駐車場方面に進むバスはないためだるま山高原レストハウスを起点としたピストンになります。

※今回は6名、車2台だったので戸田駐車場に集合したのち1台をだるま山高原レストハウスに移動させていたため上記のルートが成立しました(戸田駐車場とだるま山高原レストハウス間は車では10分程度の距離です)。

今回のメンバーは東京、千葉、山梨と例によって各地に散っているので各方面からの現地集合スタイルです。私は絶妙に乗り合わせづらい位置関係だったので、自宅からマイカーで向かうつもりでした。しかし私は基本的に運転が嫌いな人種なので、2時間半ほどの道のりを一人で運転するのが嫌で嫌で仕方なくなり、新幹線で三島駅まで向かい途中で拾ってもらう計画にしました。

戸田駐車場は西伊豆スカイラインの途中に位置する稜線上の駐車場です。ちなみに”とだ”ではなく”へだ”hedaと読みます。

上記の赤線が今回の登山ルート、青線が修善寺駅-戸田行きの東海バスのルートです。

達磨山・金冠山登山

戸田(へだ)駐車場

コースタイムが短い上に各メンバーの自宅から比較的アクセスの良い場所なので11:30集合というゆるふわプランです、ゆるふわ過ぎてみんな遅刻してスタートは12時半くらいでした。

スタートから正面に駿河湾ドーンです。この立ち位置から右の方を向くとなんともう富士山が見えてしまいます。これ登山する必要ある??

戸田駐車場は西伊豆スカイラインの道中にあり、駐車場のキャパは10台程度でしょうか。

先の戸田行き東海バスの終点方面の街です。

うひょ〜

西伊豆スカイラインはこんな感じです。西側に富士山と駿河湾、東に天城峠方面の景色を臨みながら走れる絶景道路です。この日は18m/sというクソ爆風でしたが、オートバイ乗りやローディの姿が散見され、酔狂な奴らだなと思いました。

登山開始、達磨山方面の道です。雰囲気としては雲取山や塔ノ岳から丹沢山方面の縦走路に良く似ています。ここから達磨山山頂までは徒歩30分かからないくらいで、普段着で軽く立ち寄った感じの旅行客が多かったです。

この感じ、塔ノ岳から丹沢山に進む道にそっくりです。もちろんこっちの方がマイルドですが。左手に富士山が見える条件も一緒です。

富士山ドーン!!!!!新年一発目の登山でこれ、最高か。

振り返って一枚。奥に伸びる道路は西伊豆スカイラインです。

草木を貫くように登山道が続いています。この日は18m/sという、体重73kgの私が一瞬浮くくらいの爆風だったので防風林として機能してくれました。嘘です、そこまでの爆風になるとこの程度の背の低い木々は無力でした。

登り切る直前、オリンパスブルーの気持ち良すぎる空。目が良い人は中央やや上に白い点が見えると思いますが、レンズのゴミではなく飛行機です。

達磨山山頂

私の記憶にある登山では歴代最速の山頂かもしれません。30分ほどで達磨山山頂に到着しました。

1000mに満たない低山ながら360度のパノラマビュー、そして富士山と駿河湾に東伊豆方面の景色が一望できるスーパービューです。

うわぁぁぁぁあもう2024年は良い一年確定です。早くも優勝しました。申し訳ない…ああ申し訳ない…!!

富士山から東の方に視線をずらすと箱根の山々です。ピンポイントで同定できませんでしたが、おそらく金時山も見えていると思います。

同じポイントから35mm換算14mmの超広角ビューです。静止画では全く伝わりませんががに股で踏ん張らないとバランスを崩すレベルの爆風です。結婚式に向け必要な肉までも削ぎ落とした極限期の細君だったらきっと飛んでいくレベルです。

縁起が良いので何度も富士山を載せておきます。この記事を読んでいるあなたはラッキーです。2024年は良い年になることが確定しました。

金冠山方面をさらに進みます。今日は終始この景色を見ながらの登山もといハイキングもとい遠足です。

写真中央の山の中に建つ塔のあたりが金冠山です。距離的には3,4km程度です。

しばらくは肩くらいまでの高さの木々に守られながら(前述の通りここまでの爆風では無力ですが気持ち的に)進みます。

くどいですが富士山ドアップです。暖冬によりこの時期としては例のないくらい富士山も雪が薄く、例年の11月末くらいの雰囲気です。登山道が見えているのは異常です。今年なら厳冬期富士山に登れるんじゃないかと思っちゃうレベルです。

達磨山から下り切ると一旦西伊豆スカイラインの道路に出ます。爆風により白線から車道にコースアウトし新年早々悲惨な交通事故を起こしそうになりながら、辛くも登山道に戻ります。

この天空に続くような西伊豆スカイライン、ローディの血が沸き立ちます。なんて景色だ。しかしここは伊豆。平気で1日200km以上走ったり黒戸尾根以上の獲得標高を稼いだりする頭のおかしいローディ界隈からも恐れられる魔の国です。それを知っているのでそんなあたおか界隈に片足のヒザ下くらいまで突っ込んでいる私でも「伊豆走ってみて〜」とは口が裂けても言えません。

ここから金冠山までの道も半分くらいは今までの道と似ています。

そして残りの半分はこのような木のトンネルです。さすがに重量級の私を軽々動かす18m/sの爆風でもここまでの防風林は崩せません。ようやく一息つける感じです。

小達磨山

途中に小達磨山の標識が現れますが、低山あるあるの眺望ゼロのピークです。ここを過ぎると再び下りに入ります。

何この道。最高すぎるんだが??

戸田峠

小達磨山から下り切ると戸田峠、再び道路に合流します。戸田峠は概ね達磨山・金冠山の中間地点なので、たくさん歩きたい人はここを拠点に双方ピストンするのも良いかもしれません。

本日デジャヴュですが道路を経て登山道に合流します。

戸田峠から先の道はほぼ舗装路で、登山というより展望台に向かう道、という雰囲気です。

しばらく進むと金冠山とだるま山高原レストハウス方面への分岐点に差し掛かります。この地点から金冠山は300m、レストハウスは1.5kmの道のりです。

金冠山山頂

2座目、金冠山イエーイ!!!!!

達磨山に比べると約200mほど標高が下がるので開放感はやや劣りますが、達磨山から比べるとだいぶ富士山に近づくのでより迫力が感じられます。

中央やや左の一番高いピークが達磨山です。はじめ目と鼻の距離かと思いましたがこうしてみるとだいぶ歩いてきたと思います。

三島方面。入り組んだ形状の駿河湾が味わえます。

しつこいですが縁起が良いので富士山リピートです。富士山かっこいいよ富士山。

金冠山からレストハウス方面に下山します。先の分岐点より先は左右に木々が広がる広々とした道です。

道の雰囲気は雲取山、奥高尾縦走路、金時山などに似ています。この広い道幅は山火事が起きた際にここでせき止めるという役割もあります。

だるま山高原レストハウス

本日のゴール、だるま山高原レストハウスです!

ここからの景色は伊豆の絶景三銃士、伊豆三絶に選出されておりニューヨーク万国博(1939)にも展示されたそうです。いわばNIPPONを象徴する景色…!

レストハウス内から見てもこの景色です。最高以外の言葉を失った。

レストハウス外の席にて、Y嬢が買ってくれたたまごプリンをいただきます。まるごといけると思いきや殻を模した容器がなんとも可愛らしい。

実はここはゆるキャンの聖地でもあります。伊豆のジオスポット巡りをする回に登場しました(覚えてなかった)。

下山後

下山後は例によって温泉に立ち寄ります。ちなみに冒頭に書いたように山行時間は2時間です。登山デビューの大菩薩嶺より更にお手軽。このあたりは温泉の宝庫ですが、修善寺温泉が立ち寄るのに良さそうだったので、伊豆温泉村百笑の湯に立ち寄ります。

温泉で作られたスーパー銭湯という感じで、内湯外湯ともに複数用意され広々していました。サウナもありました。土日祝1日券2200円、1時間までの立ち寄り券1100円ですが、手ぬぐいサイズのタオル2枚が含まれているのでまずまず。温泉の質は非常に良かったと思います。

帰りは私とHG氏は三島駅で降ろしてもらったので、そのまま三島駅南口にある沼津魚がし鮨三島駅南口店で締めくくりました。帰りが電車なのでビールが飲めるというドリームプラン。他メンバーは鮨を頼んでいましたが、さすがにネタがめちゃくちゃ大きくて大満足でした。駅前の店というだけで侮るなかれ。

まとめ

・登山というよりハイキング

・ハイキングというより遠足

・終始笑っちゃうくらいの超絶景

・アクセス、山行時間含め非常にお手軽であらゆる人におすすめ

・ソロないし車1台、公共交通機関利用の場合はだるま山高原レストハウスを起点にすべし

素晴らしい2024年山初めでした。