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【雪山初心者】雪山入門、天狗岳日帰り登山 単独行2021.1 

天狗岳で雪山ソロ登山デビュー

今年の初登山はいよいよ雪山ソロ登山です。元々ソロの方が多かった私です。ついに本領発揮です。場所は北八ヶ岳の天狗岳です。初心者向けとして知られる北八ヶ岳の北横岳と同じく、危険箇所が少なくなだらかな山です。ソロなのでいつも以上に早出早帰りを心がけ、どんなに遅くても15時までには下山する予定としました。湘南からは遠いので古巣の山梨に前日入り。可能な限り早くから行動を開始し、日曜日の中央道上りの渋滞に巻き込まれないためにも早く帰る分には問題なし、というスタンスです。

登山口 渋の湯

登山口は渋の湯。料金は1日1000円です。駐車場は6:30から受付開始なので、手前の山道の膨らみのところで車中泊して待機していました。マイナス8℃の極寒の車内でしたがワークマンのイージス上下と3シーズンシュラフで問題なく眠れました。

駐車場周囲になると除雪はある程度されていたものの、そこまでの山道は途中から轍がなくなっており、納車したばかりのジムニーの雪山性能を試す絶好の機会となりました。もちろん4駆で難なく登ってくれました。

ノロノロ準備をしながら8:30登山開始です。

前日の深夜、寝床を確保すべく車を走らせていた頃から雪が舞い始めていて、朝の道路状況的にもどうやらそれなりの雪が降ったようで、序盤からかなりの雪深さです。

スノーモンスターよろしく樹林帯にこんもりと雪が積もっています。気温もマイナス10℃近いし、空を見ても気温が上がりそうには思えません。大丈夫か…。

黒百合ヒュッテ

雪をかき分けのしのし進むこと1時間半、黒百合ヒュッテに到着しました。雪深くとも急登はないし落ちていくような谷底もありませんでした。確かに気温を除けば初心者に優しいです。テントがいくつも張ってありましたが正気とは思えません。ディスプレイかな?

天狗岳は東と西に2つの山頂があって、間は時間にして30分程度しか離れていません。今日はもちろん両方踏破する予定です。ゴールは右側の西天狗岳。

黒百合ヒュッテから先は斜度が上がる

黒百合ヒュッテを過ぎると少し傾斜が増してきます。

道幅は広いので怖いところはありませんでしたが、進行方向の左手は登山道のない急斜面です。タマヒュンです。よく見るとスキーの滑走跡のようなものが見えますが…。

師匠がよく冬の八ヶ岳は爆風だと言っていましたが、東天狗岳山頂に近づこうとした辺りから突然飛ばされるかと思うくらいの風が吹き付けてきました。気温はマイナス10℃、風速はわかりませんが確実に10m/s以上ありそうです。

爆風の証拠にこの立派なエビの尻尾。雪と爆風が揃うと生まれる自然のアート。

東天狗岳山頂

黒百合ヒュッテから1時間強で、まず第1ピークの東天狗岳山頂に到達しました。

西天狗岳山頂

続いて東天狗岳から30分かからず、今日のゴールの西天狗岳山頂です。山頂はとても広く、極寒の爆風下でなければのんびり昼食にしたいところでしたが、とてもそんなことはできそうにありません。360度眺望は抜群なので写真に専念します。

360度パノラマで眺望抜群 

爆風のおかげか雲が晴れてきたようで、ようやっと遠くの山が見えてき始めました。まずは独立峰の御嶽山。

続いて北アルプス、奥穂高岳から大キレット、槍ヶ岳。写真真ん中の凹みが大キレット。

こちらは南八ヶ岳方面、写真真ん中奥のピークは阿弥陀岳、その左にぴょこっと出ているのが中岳、そしてその左のピークは最高峰、赤岳です。

南アルプス。一番手前の層に甲斐駒ヶ岳、その左は北岳、右が仙丈ヶ岳です。

南アルプスと、下の町並みは北杜市の辺り。入笠山のゲレンデが見えます。

北に目を向けると茅野〜諏訪エリア。諏訪湖も一部が見えています。

東を見れば秩父最高峰の金峰山。標高は八ヶ岳並みなので山頂付近は毎年雪が積もります。

ただでさえ雪山は寒くて停滞することが難しいのに、山頂は吹きざらしであることが多いためなかなか長時間の滞在ができません。今回も写真を取りまくった後は震えながら急いで下山に向かいました。黒百合ヒュッテで昼食の蒙古タンメン中本のカップ麺を啜りながら、生きて帰れたことに安堵しました。

下山で出会った氷の怪物。ちょうど水を飲みに来ていたような神秘的な光景でした。

危険箇所は少なくて雪山デビューにぴったり

往復5時間ほど、怖いところも少なくて、魅惑の山々を眺めることができるので初心者にオススメできる山でした!