山と自転車

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【初心者向け】憧れの雪の北アルプスへ!西穂独標日帰り登山2021.3

西穂独標

いつもの山仲間に加えて登山自体ほぼ経験のない学生時代の友人達と北アルプス西穂高岳独標を登ってきました。残雪期、最後の雪山登山です。新穂高ロープウェイのおかげで初心者でも楽しめる、楽ちん残雪期ハイクでした。パーティは私、師匠、HG氏とFK氏、そして登山自体初めてに近いIS氏の5名です。

山行データ

アクセスなど

新穂高ロープウェイを使って登山口にアクセスします。新穂高温泉まで車でアクセスし、2本のロープウェイを乗り継ぐと2156mまで自動的に運ばれます。ロープウェイは30分間隔で運行していて、冬季は始発が9:00で戻ってくる最終便は16:15です。

新穂高ロープウェイで一気に稜線へ

ロープウェイ内どこに立つのが良いか問題について。個人的には行きも帰りも谷側派ですが山側派も存在します。車内では周りに何の山が見えるとか観光情報の案内が流れていました。

終着駅は展望台になっています。正面に笹ヶ岳を望み、晴れていれば槍ヶ岳方面までが見渡せるパノラマ。ここまで労力ゼロです。観光として来る人が多いので登山者と半々といったところです。

ここから1時間ほど森の中を歩きます。標高差は400mほど。時折急斜面が出てくるのでアイゼンは必須です。この日は天気が良かったのでゴールとする西穂高岳が見えていました。

西穂山荘

スタートから1時間ほどで西穂山荘2567mに到着します。ここはロープウェイ駅から奥穂高岳までの間では唯一の山小屋で、目の前には結構広いテン場があります。外来で屋内で軽食が食べられるのが特徴。

西穂山荘前より上高地方面。右に焼岳、左に霞沢岳。奥のやたら白いところは乗鞍岳。

道幅広くて斜度も優しい

北アルプスとはいえ3月末になると雪が溶け山の地肌が見えているところもしばしば。雪の量もそれほど多くない上、登山道は人の入りが多いこともありアイゼンさえ履いていれば特に怖いところはありません。

西穂高岳方面。西穂高岳は複数のピークが連なるギザギザとした山で、西穂高岳山頂からジャンダルム、奥穂高岳に至る道はおそらく最も有名な破線ルートです。我々登山隊の難所攻略シリーズの最後にアタックする予定のラスボスです。

右手に見えるのは明神岳。右端の渓谷が上高地から横尾までの10km区間ですかね。

独標直下はスリリング

山荘から独標までは丸山というピークを挟んで1時間ちょっと。基本的には道幅が広く緩斜面ですが、最後の独標直下が岩場の急登になっています。といっても極端に足運びに困るような道ではありませんでしたが、実際の高度感と岩と雪と氷とが恐怖心を煽ります。慎重に進めばまず大丈夫ですが滑ったらただでは済まないのは間違いありません。

雪山デビューの2人は山荘までの道で体力を使い切っていたので丸山で別れ、山荘で待っていてもらいました。初めての人にはさすがにここの登りは危険すぎます。雪山初心者向けと言われる独標ですが、ある程度の体力と山歩きの経験値は必要です。

西穂独標

恐怖のクライミングを無事クリアして、西穂独標2701mに到達しました。仮にも雪の残る北アルプスということでテンション爆上がりです。見渡す限り山しか見えない上に、美しい雪化粧の北アルプスを間近で拝む特別感は山に来ないと味わえません。つくづく山頂の景色って見るものだけじゃなく体験するものだと思います。

勇気を出してせり出した岩に乗り身を乗り出して撮った1枚。

独標は複数のピークの一つです。この先ピラミッドピークなどを経て西穂高岳、ひいてはジャンダルム奥穂高岳と連なっています。どう見てもこの先に登山道があるようには見えませんが、この先を歩いている人がいたのできっと道はあるのでしょう。

独標はあまり広くなく、高度感もすごいので本能的に座りたくなります。もしくは早く下りたくなりました。風もなかなかに吹き付けてくるので長時間の滞在はどのみち難しそうで、滞在15分ほどで下山に向かいます。

新穂高ロープウェイは付近に入浴施設がたくさんあるので人の多い時期でも割とすんなり下山後の温泉にありつけるのが良いところです。初心者も交えてかなりゆっくり目に歩きましたが往復4時間ちょっと、それでいて北アルプスの超一流の眺望を楽しめます。

雪山デビューにはちょっと難易度高めなので久々の雪山の足慣らしくらいが良さそうです。みんな登ろう独標。