山と自転車

登山や自転車に関することを綴っています

【ロードバイク】和田峠ヒルクライム&陣馬山登山 自転車で山頂の夕日を見に行くサイクリング2023.7 

昼過ぎまでダラダラ過ごしてしまったけれど天気が良くて勿体ないのでロードバイクと登山をいっぺんに満喫した話

三連休中日、昼過ぎまでゲームして過ごしていましたがどあまりに天気が良く、引きこもって終わるには勿体ないので「山頂の夕焼けを見に行こう」と思い立ちました。

①三連休なので車は使いたくない

②公共交通機関でなく自転車でアクセスできる

③それなりの運動強度(登山もしくは自転車なら50kmくらい)

を満たす場所を探して行き着いたのが今回のプランでした。

陣馬山とは

陣馬山という山は東京、神奈川、山梨の境目くらいに位置する標高857mながら非常に眺望の良い山です。自家用車でも公共交通機関でもアクセス可能で手軽に登ってもいいし、高尾山までの奥高尾縦走路は北アルプスなどに登る人でも楽しめるガッツリした縦走路になっています。そんな陣馬山は山頂に最も手軽に行く方法は和田峠から登ることです。

和田峠は標高689m、自家用車もしくは自転車でアクセス可能で、ここから陣馬山山頂までは0.7km所要時間は20-30分ほどの立地です。夕方に行って夕焼けを見て帰って来るのにこれ以上ない場所です。

車で行っても良かったのですが和田峠からの登りだけでは運動にならないので「休日を怠惰に過ごしてしまった」という罪の意識は薄まらないと思い、自転車で行くことにしました。この和田峠は都内では屈指の激坂と知っていながら…。

八王子から陣馬街道、和田峠へ

現在の住まいの立川市から和田峠までは約30kmで、若干の登山はありますが和田峠まで行けばほぼ終了と考えると本日の趣旨にちょうど良い距離感です。まずは八王子方面に進み、国道20号から陣馬街道こと国道521号を目指します。

八王子あたりまで来ると青看板で行き先が表示されるので行きも帰りもナビ要らず、漕ぐことに集中すれば良くなります。照り付けるような太陽光はおひさまのひざしなんてモノじゃなく殺人光線です。気温は35度を超え体感的には完全にサウナです。

陣馬街道

陣馬街道を進むと仮にも東京都内とは思えない夏の田舎の景色に切り替わります。左手に川が現れ始めると多少気温が下がったような錯覚を覚えます。

暫く進むと木が茂ってきて陽射しが遮られ走りやすくなります。

殺人的な暑さと紫外線を抜きにすればこの陣馬街道は割と走りやすい道です。疲れたら左側の川まで行けば涼めるし、ちょくちょくそば屋などの飲食店もあるので補給にも困りません。

陣馬高原下バス停

ようやく日が落ち始めて陽射しが柔らかくなった頃「陣馬高原下」バス停に到着しました。和田峠側から登る場合は公共交通機関はここで打ち止めなので、実質的なスタート地点になります。陣馬高原下からは高尾駅までバスが出ていて、1時間に1本の頻度です。数年前に高尾山から縦走した時は陣馬山から下山し、ここでぴったり1時間待ちました。

いざ、和田峠ヒルクライム

陣馬高原下を過ぎるといよいよヒルクライムが始まります。完全に林の中に入るので陽射しはほぼ0になるのが不幸中の幸いです。しかし違う不幸が始まります。

初めは斜度5%前後の緩い坂が続きます。和田峠は距離こそ短く4kmほどですが、登るにつれて斜度が増して全区間の平均は10%ほどになります。そして最大斜度は18%にも及ぶという地獄です。そんな前情報を知っていても、何度も激坂で苦しんでも「きつくても4kmか♪」なんて思うので私は頭が悪いみたいです。

ちなみにガーミンさんによるとこの先の勾配はこんな感じです。オレンジとか赤が連続して非常に嫌な感じです。

激坂になればなるほど写真はなくなるのが世の常識です。見晴がよくなった一瞬の切れ間で写真のためと言い訳して足を着きました。今日は一応登山要素があるのでアタックザックにスニーカーと時間つぶしのKindleを入れて、ビンドルラックでくくりつけてきました。

最大斜度は本当に18%だったし、ちょっとラクになったかなと行ってもこの勾配です。しまなみの亀老山レベルの激坂です。

都心方面のビル群に天の光が降り注いでいる図。

登り始めて20数分くらい、さすがに途中でダウンヒルして帰ろうと何度も思ったくらいきつい坂でしたが距離的が短いのが本当に幸いで案外すぐに終わりました。史上最速で脚がもげそうになりました

和田峠-陣馬山への最短コース-

和田峠には駐車場と茶屋があって乗用車は1000円/日、自転車も200円というなかなかアグレッシブな料金体系です。この日の到着時刻は17時で、すでに茶屋は閉まっていて他に人はいなかったので闇駐輪です。

サイクルジャージ上下+スニーカーでいざ陣馬山山頂へ。

最初はこの木の階段から始まります。なんてことないはずなのに和田峠ヒルクライム後ではめちゃくちゃキツいです。

木の階段→通常の登山道→木の階段、の繰り返しで、道は全体的によく整地されていて草木がせり出しているような箇所もないので、サイクルジャージ姿でも特に草木と接触したりせずに登ることができました。虫は居ますが低山の割には少ない感じで、それよりも輪唱するヒグラシの鳴き声が涼しげで良い雰囲気です。

3セット目の木の階段を登り切ると

あっという間に陣馬山山頂へ。プルプル脚でゆっくり進んでも30分かかったかどうかなので超お手軽です。

陣馬山山頂

山頂には登山客は1人もおらず、小屋の主人が店じまいをしているところでした。雑談を交わしながらCCレモンを買いました。ペットボトル250円也。

謎の馬のオブジェ

陣馬山といえばこの謎の馬のオブジェです。私は心が汚れている大人なのでアレにしか見えませんが馬です。

ろんぐらいだぁすジャージで山頂独り占めの図。

山頂はとても広く、標高の割に360度一望できる上にテーブルと椅子、芝生もあってのんびりできます。今日はここで日没を迎えるというコンセプトなので、Kindleで小説を読みながらゴロゴロします。

山頂の夕日

18時を過ぎた頃、徐々に西日のオレンジが強まりはじめます。

山頂なだけあって、沈む夕日自体はもちろん、マジックアワーの町並みや山々も全て見渡せます。しかも1人で。三連休中日なので同じようなことをする人が多いんじゃないかと思っていましたが全くそんなことはありませんでした。これだけ立地アクセスが良くて人も少ないとは良いことを知りました。

馬の股から夕日。

南には朧気に浮かび上がる富士山のシルエット。

完全に暗くなってしまうと下山はともかくダウンヒルがさすがに危ないのでこのくらいまで見届けて帰ることにしました。

往復で60kmと思ったよりガッツリ走ることになってしまいましたが、登山気分も味わえたし山頂の夕日を眺めるという目的も果たせたし、ノープランで迎えた休日の昼に急遽計画した割には満足度の高い遊びになりました。

特にサクッとアクセスできる眺望の良い山頂というのは貴重で、車であればそれこそジーンズとかでも十分だし、夜間に来るのもそれほど危険ではないと思います。夜中に星景撮影なんかをしても良さそうです。自転車乗りも、ヒルクライム好きでも満足できそうですし、自分の脚でこの景色を見に来られるという達成感は大きいので結構オススメです。

 

朝から頑張らなくても満足できる自転車✕登山の話でした。