丹沢大山(おおやま)は丹沢山塊のうち東部に位置する標高1252mの山で、山腹の阿夫利神社
までケーブルカーを利用することもでき、初心者向けの山として知られています。最短ルートはヤビツ峠からのアプローチで、山頂まで1時間ほどで登頂できます。
標高も低く初心者のイメージが強い大山ですが、麓からでは標高差は1000mに達する本格的な登山です。今回はあたご滝バス停に車を停めてのピストン。
丹沢大山は非登山者を含めるとおそらく丹沢で最も有名な山だと思われます。というのもこの大山は綺麗な三角錐の形をしていて平地からでもすぐ分かる、古くからの信仰の山でもあるからで、江戸時代には大山参りとして、江戸の人口が100万人だった当時から年間20万人もの登山者が参拝したと言われています。
登山マップもこの通り、綺麗な三角錐、正規分布型。
朝9時、普段よりゆっくり目にスタート。大山ケーブル駅からこま参道。
序盤はお土産屋が並ぶ中を進んでいく。
今回はケーブルカーは使わず、全て自分の脚で登っていきます。中腹の阿夫利神社までは斜度がきついが短い男坂と、斜度はゆるいが長い女坂に分かれます。
石段や石碑があって雰囲気は高尾山に似ています。
大山には大山寺と阿夫利神社の2つの参拝場所があります。まず最初はこの石段を登って大山寺へ。
1時間ほどで大山寺に到達します。端の方にはかわらけ投げが。
次の阿夫利神社までは大山寺からさらに30分ほど登ります。
阿夫利神社下社直下の参道。
登山開始から1時間半、大山阿夫利神社下社に到着します。
ケーブルカーとの合流地点でもあって、売店があったり休憩にちょうど良いスペースになっています。
そして阿夫利神社の鳥居をくぐるといよいよ大山山頂までの登山道が始まります。
細君はひいひい言いながらも頑張って登っています。この辺りから霧が発生し始めました。
まるでサイレントヒルやSIRENの世界。
夫婦杉。
登頂開始から3時間、ようやっと大山山頂に到達しましたが眺望は得られませんでした。阿夫利神社からは1時間20分ほどだったのでケーブルカーを使うとハイキング感覚で登れると思いますが、麓から登ると先述の通りガッツリ登山です。
しかし丹沢2連発の雨登山。
下山する頃には濃霧が発生。先日の塔ノ岳のようにはっきりした雨ではないのがまだ救い。
ただの荒天ではなく霧の中の山中は趣がある。
SIRENでこんな場面よく見た気がします。
登頂開始から休憩込みで5時間、下山終了。想像の通り眺望は得られず想定よりは疲れたものの、それでも山に登って得られる充足感は代えがたいものでした。しかし大山は山頂からの眺望が非常に良いらしいのでいつかリベンジしたいところです。
低山とはいえ過去には滑落による死亡事故や遭難事故も発生している大山。初心者向け、観光向けというイメージが強いけれど、実際には阿夫利神社より上は本格的な登山道なので、やはり山頂までいくつもりであれば下調べをして一般的な登山装備は必要だと思います。また標高差1000mを超える登山は結構疲れるので、高尾山感覚では痛い目に遭います。