こんにちは!誰にも言ってなかったけれど釣りを再び始めるきっかけを探し続けていた山登ラーで自転車乗りの上社です!今回は番外編の釣りの話です!山でも自転車でもないけれど、釣りはいずれ双方に組み合わせたいと思っています。
20年ぶりに釣りを始めるぞ!
今から20年くらい前になりますかね、父が釣りにハマっていた頃は海釣りから渓流釣りまで色々経験させてもらったんですが、父が釣りを離れてから自分もやらなくなって「釣りに興味はあるけれど一人で調べて道具揃えて釣りをするほどの熱量はない」という絶妙に何も動かない状態が永らく続いていたのですが、遂に今年2024年、釣りを始めることにしました!
きっかけは私の大学時代の同期にしてかつてのバンド仲間にして親友の一人、後藤というこの男。国内外のクワガタをメインとしたブリーダーにして採集家、の傍らで仕事をしているという生き方をしている、私と同類な男です。
仕事や人生相談をすると必ず「まあ辞めたらええんちゃう?なんとでもなるで?」と大変有益なアドバイスをもらえます。
そんな後藤は生き物好きが高じていつの間にやら釣りキチになったようで、イマイチ煮えきらない私を何度も釣りに誘ってくれていて、ついに今年9月に伊豆半島の先端の方に磯釣りに行きました。
私はなんの道具も持っておらず、「朝マズメと夕マズメ」「バラシ」「合わせ」「タナ」など基礎的な釣り用語を知っている程度。全て後藤におんぶにだっこ。この日のメンバーは私と後藤と、後藤が釣り場で仲良くなった佐藤くんというヤバめの釣りキチの3人です。
佐藤くんがどのくらい狂っているかというと恋人の実家へ結婚の挨拶に行くまさにその日朝ギリギリまで釣り場にいたくらいだそう。私で言うと山にテント泊して「明日結婚の挨拶だから早めに下山するわ」くらいですかね。うん、そう考えると別に普通ですね。
結果的にこの日は百戦錬磨の彼らも本命は釣れず、代わりにウツボしか釣れない上に雨に降られ高波に攫われかけるという稀に見る悪コンディションでした。
地味に初ウツボ。「海のギャング」の異名は伊達じゃねえ、バカ怖い顔してます。
結果だけ切り取ると「3時間以上移動して雨の中6時間くらい釣りして外道しか釣れない」ということになるんですけど、投げるたびに「かかるかな?釣れるかな?」とワクワクするあの感じ、久々に味わったらなかなか楽しくてですね…
釣り、始めるドン!
スローループ!
話は少し変わって2022年に放送された「スローループ」というアニメ。人生に疲れたおじさんが疲れを癒やすための平和的世界観を基調としたきらら系釣りアニメです。釣りの中でもマニアックというか嗜好性と敷居の高いフライフィッシングが題材になっています。
フライフィッシングとは?
フライフィッシングとは毛鉤という疑似餌を使った釣り方で、スパゲティのように太い糸=フライラインの先に細い透明な糸=リーダー/ティペットを付け、その先に毛鉤を付けるという極めてシンプルな構成で成り立ちます。
普通の釣りは餌や疑似餌自体、もしくはその近くに重りを付けて遠くに投げますが、フライフィッシングはラインの重さを利用してムチをしならせるようなイメージで毛鉤を遠くに飛ばす、結構独特な釣り方です。
おっさん趣味を女の子にやらせときゃ良いだろって風潮!
スローループが放送開始したのは知っていたんですが「はいはいまたおっさん趣味を可愛い女の子にやらせた系アニメね乙」とスレていたので未視聴でした。
登山やキャンプ、釣りはもちろん近年では麻雀や狩猟まで、とにかく近年はおっさん趣味を女の子にやらせるアニメ・漫画の台頭が目立ちます。初心者の主人公とそのアドバイザーポジションのベテランの少女、そして機材オタクな解説役の3役を中心に組み立てられる構成はもはや様式美とさえ言えましょう。
これがおっさんが主人公のアニメじゃ誰も見ない!YouTubeも残酷すぎるまでに再生数が全てを語っています。確かにサムネに美女が居ればクリックしてしまうのが雄のサガ、でも清潔感がかけらくらいしかない良いとこ再生数3から4桁おっさんの方が内容は良かったりする!(?)
そうは言っても最近何かと心が疲労していたので、作業用BGMくらいのつもりで1話を流してみたんです。次に意識を取り戻すとKindleで原作全巻揃えていました。
いざフライフィッシング!
ということで後藤とスローループの合せ技1本でフライフィッシングを始めることにしました。言い訳しとくと遥か昔に渓流釣りをしていた頃から毛鉤を使った釣り、さらに糸をムチのように振り回して毛鉤を飛ばすフライフィッシングには憧れを持っていました。釣りキチ三平にも出てきましたし。
まあそういう経緯で「次に釣りを始めるならばフライフィッシングをやってみたい」とは思っていました。
恋ちゃんに会いに!ハーミットへ!
ということでやってきたのが大塚駅近くにあるフライフィッシング専門店のハーミット。そう、ここはスローループの恋ちゃんとその父が営むフライフィッシング専門店パーミットのモデルになったお店なのであります!
サイン色紙。これを見に来た。簡単に予習はしたものの何から初めて良いかもよく分からないので店長さんに話を聞きながら勧められたアキスコ?エイシス?というメーカー?のフライフィッシング入門セットを購入しました。
「これだけ買えば今日この後にでも釣りに行けますよ」という入門セットは27500円でした。ロッドにリール、フライライン、リーダー少年時代にどこかで「フライフィッシングってとにかく高級、お金がかかる」というイメージを持っていたので「思ったより安く揃うんや」というのが感想です。同じ金額では登山入門セットもロードバイク入門セットも揃いません。むしろ安くね?
ちなみに上州屋に行ったらもっと安く売られているのを見つけてしまいました。
朝霞ガーデンに行くぞ!
ハーミットのご主人にお勧めされたのが埼玉にあり都心からのアクセスも良好な管理釣り場の「朝霞ガーデン」。
住宅街の中にある管理釣り場で、ルアー、フライ、エサ釣りで池が分かれていて主にニジマスが放流されています。休みが合ったので久々に細君にも付き合ってもらいました。
魚触れないけどやってくれるならいいよ
私が全てやらせていただきます
フライロッドは1日1000円でレンタルできて、ハーミットでもらったチラシを持参して6時間券が3800円でした。ここは釣った魚は無制限に持ち帰れるという太っ腹!ただし、フライフィッシングは元々スポーツフィッシングとして発展してきたので、キャッチアンドリリースを基本とする人が多いそうです。
食べきれないほど釣れたら保存が大変だなぁ
(そううまくいくまいよ)
本当に釣れた!
最初の3時間くらいは一度だけ掛かったものの寸前でバレて(針が外れて逃げられること)しまい、無心でキャストを繰り返す時間でした。透明度の高い池、かつ偏光グラスを使っているので魚の動向が非常にクリアに見えますが、それでも釣れません。
毛鉤に向かってきて寸前で引き返したり、口に含んで一瞬で吐き出す様子が何度か見られ、やはり食べさえすればかかるエサ釣りとは全く違う釣りだと思いました。
気分を変えるべく、敷地につながっている公園でお昼休憩をしてから奥のフライ専用池に行きました。そして30分ほど…
来た!!!!!
見様見真似で必死にラインを手で手繰り寄せ(フライフィッシングではリールを巻くのではなく、フライラインを手で直接手繰って釣り上げます。
THIS IS 人生初の毛鉤・フライフィッシングで釣ったニジマスです!!!!!
そいつはなに?
ニジマスだよ
おおー!おかずだぁー!
ちなみにフライフィッシングは↑の写真のようにロッドとネットとひとセットに写真に納めるのがお作法?のようでそれに倣いました。フライフィッシング入門セット以外の道具は全てAmazonで適当に揃えた安物ばかりですが十分仕事してくれました!最後にリンクを貼っておきます。
サイズは30cm超といったところ、釣って楽しい食べて美味しい理想的なサイズです!
そして間もなく、細君にもアタリが!!
掛かった!!!!!
でかした!竿を立てて!糸を手で手繰り寄せるんだ!
細君も30cmほどのニジマスを見事釣り上げました!
ちなみにこの日のニジマスは全てこの毛鉤で釣りました。ストライプ柄が良かったのか毛が良かったのかわかりませんが、とにかく1個100円未満のAmazon毛鉤セットのこいつが大活躍でした。そして…
ヤバい、バケモンが掛かった
で、デカー!!!!!
忍野八海の池でしか見たことがないサイズのバケモンみたいなニジマスが釣れました!
私の手を思い切り広げると親指-中指で25cmくらいなので、60cmくらいの大型ニジマスです!もはやネットに入り切らない巨大魚です!
さらに確変タイムに入り細君またヒット!
美しい食べごろサイズのニジマスです。毛鉤は外れてネットに掛かっていますがちゃんと口に掛かっていました(フライフィッシングはスポーツフィッシングという要素が大きく、ちゃんと口に掛かって釣り上げないと1匹の釣果としてカウントされないそうです)。
様式美に倣った1枚。ちなみにフライフィッシングはイギリス生まれの紳士のスポーツフィッシングという背景があり、写真映えやお作法的なところが重視されるそうです。ロッドもリールもネットも安くても十分機能するので、高級な道具は「映え」のために存在するんだとか…(とあるフライマンによる)。
釣れると楽しい
細君も得意げのこの表情。
さらにまた帰り際のラスト1投でまたヒット!
この子も持って帰りたい
ムニエルにするか
捌いて食うぞ!
大昔に親父から習った捌き方をまだ覚えていました。処理場で内蔵と血合いとエラだけ取り除いた状態にします。生きた魚は触れない細君ですが、死んだ魚なら大丈夫になりました。
上3匹は30cmほど、なので一番下の巨大魚の巨大さが際立ちます。
確かに周りのフライマン達は基本リリースしていましたが、私は魚が食べたくて釣りをするので持ち帰ります。しかもニジマスは美味いんですよ。塩焼きでもムニエルでもなんでも、とにかく美味い。
学生時代の解剖の教材として使ったニジマスをこっそり持って帰っておかずにしたのは良き思ひ出。
ニジマスのムニエル!
フライ!
骨から外した身を集めてハンバーグ状にして焼いたやつ!
管理釣り場は基本養殖魚で、味を売りにする釣り場もあるくらいだそう。臭みもなくて非常に美味でした。細君にも良い思い出を刷り込むことができて、素晴らしきフライフィッシングデビューでした!
RIDE&FISH!
我々からするとSHIMANO=自転車、ですが釣り人からするとSHIMANOと言えば釣具。別部門ですがいずれも同じ会社です。そんなSHIMANOはRIDE&FISH=自転車で釣りに行こうぜ!という遊びを提唱していますが、私が釣りを始めるに踏み切ったのも自転車で訪ねた地で釣りができそうだと思ったから。
しまなみ海道とか行くたびにまあまあ大きい魚がその辺を泳いでるのをよく見るんですよね…。先日の小豆島も釣りしないのがもったいないくらい魚影が濃くて、良さそうな釣り場もたくさんあったんですよね…。
RIDE&FISHについて調べていると、畳むと40cmくらいになるコンパクトな「パックロッド」なるものの存在を知りました。特に近年は様々なジャンルに対応したパックロッドが存在するそうです。
旅先で、海や川や渓流で、自転車や登山のついでに釣りをする、そんなスタイルで釣りをしていけたら良いなあと思います。
ということでRIDE&FISH第一弾。サイクリングのついでに近所の多摩川にやってきました。
私のフライロッドの仕舞長は68cmくらい。輪行用のりんりんバンドを使ってTyrellくんのフレームに直接括り付けました。
上から見るとこんな感じ。せり出しはほとんどないのでペダリングに干渉することはありません。重量も計ってないですが200gもないと思います。
他の道具はキャラダイスのサドルバッグにすっぽり収まります。フライフィッシングに必要な道具はロッド、リール、フライラインとハリス、毛鉤+取り込み用のネット、くらいなので極めてコンパクトです。何よりこの手軽さが良いですね。ああだこうだ考えるほどの道具がないという。
釣り開始までも、竿を継いで組み立てて、リールを付けてラインの先端に毛鉤を結ぶだけ。時々魚のライズが見えたものの、この日はアタリもなく1時間ほどキャスト練習して帰りました。
四の五の言わずとりあえずやってみるべし
釣り界隈は専門用語が多くて調べるのが非常に疲れます。特にフライフィッシング界隈はややこしい感じがしますが、スローループはその垣根をぶっ壊してくれた非常に良い作品でした。フライガチ勢からしてもちゃんと正しいことを言っている作品として定評を得ているのだとか。
まだまだ下手くそですがフライフィッシングはキャスト練習だけでも楽しいですね!構成がシンプルで毛鉤もマジでこんなんで釣れるんかって感じでしたけど、実際に釣れると感動が大きかったです。魚が針に掛かってビクンビクンと引く感触はやはり一度味わうと忘れられないです。
まあめちゃくちゃ雑ですけど釣りなんて「針に生き餌なり疑似餌なり付けて魚がいるところに放れば釣れるやろ」という話なので、RIDE&FISHもしくはCLIMBING&FISHをゆるーく楽しんでいきたいと思います。
釣り界の「コスパCh」的な感じのサイトで絶賛されていた、価格の割に作りが良くて性能も良いという偏光グラス。確かに2000円台とは思えないしっかり感がありました。
サイズもよく知りませんが安くていっぱい入っている毛鉤セット。この中のシマシマのやつがよく釣れました。