先日の北鎌尾根アタックを経て、改めて2日以上の登山の装備は難しいと感じ、改めて装備についてまとめてみました。下記は過去に書いたテント泊装備一覧です。www.mount-road.com
装備選びの考え方も書いていますが、こうすべしという内容ではなくあくまで私個人のやり方です。
高山縦走の装備の話
今回の山行はもともとテント泊の予定でしたが、直前で山荘の空きが出たので装備の軽量化目的に山小屋泊に切り替えました。山小屋に2泊という過去に例のない超贅沢登山になりました。
そのためこの記事の道具一覧は実際に担いだ装備とは若干異なりますが、ビバークを想定してツエルトやエマージェンシーシートは持参したので割愛できたのはシュラフとトレッキングポールくらいで、ほぼツエルト泊縦走に必要な道具一覧に等しいです。
ザックは50L
上記の装備と載せ忘れたマットを全てパッキングした状態がこちらです。
この50Lザックが私の持っている最大級のザックです。オーバーロードというチート級に積載量を増やせるギミックが付いていますが、3日間の山行くらいでは不要です。
今回はナルゲンをショルダーハーネスにマウントするのでサイドポケットを潰して問題なかったため、マットはサイドポケットにマウントしました。ちなみにナルゲン吊り下げ法結構良かったのでおすすめです。
反対サイドには電子機器用の外付けストレージとしてパーゴワークスのスイッチXLを取り付けました。状況に応じてザックの正面やチェストハーネスの位置に付けることもできます。もう少し荷物が少ない時では同様の形状のカメラバッグ、FOCUS Lを使うこともあります。
「住」の部分
衣食住の住に相当するのが写真左上の青丸で囲った部分です。あと写真に含め忘れましたが、マット(Zライトソル)をザック外付けにしています。
「住」の考え方
・ツエルト泊かテント泊は山行強度に応じて選択
・両者の差は重量1.2kgと体積で、その他の装備は同じ
・結露の問題があるため2連泊以上ならテントが好ましい
・ツエルトとエスケープヴィヴィはビバーク装備を兼ねる
・寝具は3シーズン用シュラフが基本
→体温調整は上下ダウン、エスケープヴィヴィを組み合わせる
①ファイントラックツエルト2ロング+グラウンドシート
以前記事にまとめた「ツエルトの積極的利用」の理念のもとに開発されたファイントラックのツエルトと、テント「ニーモ アトム2P」で使用しているグラウンドシートです。非自立式のため林間でなければポールが必要になりますが、それでもツエルト+ペグ+ポールで700g, グラウンドシートを加えても1kg以下で、テント一式に比べると1.2kgほどの大幅な軽量化が可能です。軽い上に体積も小さく30Lザックでも余裕で運べてしまうため「山でテントを張ること自体が目的の山行」でなければ正直もうツエルトで良いかなと思っています。グラウンドシートは無くても問題ないですが、今回はビバーク=地面の状態が悪いことも想定し組み込みました。
ただし前述した通り、シングルウォールゆえ結露でビショビショになる問題があるのでずっと張りっぱなしで置いておける=2日目の行動中に乾かせる、のでなければ1泊の時限定ですね。
②SOL エスケープヴィヴィ
マミイ型のエマージェンシーシートで、内側にアルミシートが貼ってあり保温性が高く、ある程度の防水性能も有しています。2000m以下の真夏の山ならばこれ単体で寝られると思います(7月中旬の飯豊山がギリギリくらいです)。ビバーク装備兼シュラフカバーであり、私の体感的に
①ダウンハガー800#3+スペリオダウン ②ダウンハガー800#3+エスケープヴィヴィ
が同等くらいで、夏の3000mはこのいずれかで眠れました。全て組み合わせると11月下旬の2000mまでは大丈夫でした。
③モンベル アルパインフォールディングポール120
私は通常の登山ではポールを使わないので、ほぼツエルト泊用に購入しました。伸縮式でないため通常のポールに比べ非常に短くなるのが決め手でザックの中に余裕で収まります。重量も228gと優秀です。
もちろん、トレッキングポールとしての使い勝手も問題なく、レバーによる長さ調整が1箇所のみなので組み立てがラクです。今までは3段の伸縮式のポールを使っていて、レバー式もねじる式(造語)もどちらも使いましたがどう考えてもフォールディングタイプの方が優れていると思います。
④モンベル ダウンハガー800 #3+コンプレッションキャップXS
ド定番のモンベルの中でもさらにド定番のシュラフです。後述のエスケープヴィヴィやダウン上下と組み合わせれば初冬くらいまでは対応可能です。現在は価格ほぼ据え置きで縫い目を廃したシームレスダウンハガーにモデルチェンジしています。
コンプレッションキャップはシュラフを圧縮して体積を小さくするもので、円柱から球体に変化します。体積としてはほぼ半分になるイメージです。ダウンハガー800#3ならXSが正解です。
⑤モンベル スペリオダウン上下
またまたモンベルのダウン上下です。ユニクロのウルトラライトダウンくらいの大きさになるパッカブルの薄手のダウンで、シュラフの保温性を高める目的に着ることが大半なので住カテゴリーに含めました。他のアウトドアメーカーに比べ安価でとりあえず忍ばせておける軽量高性能ダウンです。夏山3000m級の星景撮影時は後述のアンダーウェア+スペリオダウン+レインウェアでずっと撮っていられるくらいには暖かいです。
夏山縦走シーズンが近くなると完売することが多いので前年のうちに手配しておくことをおすすめします。
スリーピングマット
写真に載せ忘れました。基本は寝心地を優先してアルパインパッド、軽くしたい場合やザック内容積に余裕がない時はZライトソルにしています。
モンベル アルパインパッド25 120
クローズドセルとエアマットの中間の性質のインフレーターマットです。膨らませると案外薄くて不安になりますが、めちゃくちゃ寝心地が良くて暖かいです。Zライトソルよりもいずれの性能も上だと思っています(R値はZライトソル2.0に比べこちらは3.2)。欠点としては膨らませて畳む手間、濡れた時に水が染み込むこと、そこそこ重い(497g)ことでしょうか。エアマットで問題となる耐久性ですが、4年間特に気を使わず使っていて損傷なしなので十分可と思います。
長さ120cmにしましたが、腰より上が暖かければ良いので90cmでも十分だったかなと思います。
サーマレスト ZライトソルS
クローズドセルマットの定番で、130cmのSサイズの方です。かさばりますが290gとアルパインパッドに比べかなり軽量なので今回の北鎌尾根ではこちらを使う予定でした。広げるだけで使える手軽さと、穴が開いても一部破れても使えるのが強みで、例えば休憩時のゴザ的な使い方も可能です。
「衣」の部分
写真の緑丸で囲ったところです。
「衣」の考え方
・衣類は最も嵩張るゆえ可能な限り削る
・基本の衣類は行動着とベースキャンプでの「パジャマ」となる衣類の2セット
・乾かせる環境なら行動着1セットで十分
→脱いだ服を乾かして翌日着る運用とする
→乾かせないならばTシャツの替えは日数分持つ
→下は嵩張るので乾かなくても1つ(下は最悪レインウェアでの行動も可能)
・パジャマはアンダー+フリース、外に出る時はさらにレインウェア
→フリースは早朝、寒い時限定の行動着(汗をかかない間)にも使用
脱いだ服を乾かして次の日に回すことでただのお荷物と化す衣類がなくなります。これは同じく嵩張る衣類が天敵な自転車旅でも有用なメソッドです。ただし高山では必ずしも衣類が乾くわけではない(冷え込む、朝露で濡れる)ので、Tシャツだけは余分に持つようにしています。
⑥モンベル サンダーパス上下
6年前に登山を始めた時に最初に購入したレインウェアで、現在の持っている登山道具の中では一番長く使っているものになります。モンベルのレインウェアの中で最も安価でその分重量がありますが(上325g+下242g=567g)、あまりに丈夫過ぎて壊れる気配が一向にないためずっと買い替えられずにいます。シンプルに生地が丈夫なので藪漕ぎをしても良し、岩場でこすっても良し。さらに防風性能が高いのでむしろ防寒具として使うことのほうが圧倒的に多いです。
倍以上するフラグシップモデルとの重量差は上下で120g程度、あとは透湿性などに差が出てきますが必要十分な性能は満たしているのでコスパは非常に優れていると思います。ただし私のサンダーパスは年数的にはレインウェアとしての性能はかなり落ちているはずなので、然るべき時が来たらストームクルーザーに買い替えたいと思っています。
⑦パタゴニア R1プルオーバー
ずっと憧れていた高性能フリースの代表格のパタゴニアR1です。何が良いのか端的に言うと軽くて暖かくてすぐ乾く、そして暖かさを保ちつつ適度な通気性があるので行動中ずっと着ていられるスーパーフリースです。生地が格子状になっていて空気の保持層を作る構造になっていたり、細かな工夫が散りばめられています。夏山の休憩時、ベースキャンプでの行動着として、冬山の行動着、着替えを減らしたい普通の旅行時、と非常に幅広く活用しています。
私の場合特に活躍するのが秋〜初冬の2000mくらいまでの登山と厳冬期登山です。前者では行動中は半袖ないし薄い長袖Tシャツ、停滞時や稜線でR1を着る、でたいてい良い塩梅。厳冬期の行動着はほぼR1で(ミレードライナミック+ジオライン+R1)、停滞時や稜線でハードシェルを着る、でOK。夏山シーズン以外では根幹となるウェアです。
フーディやフルジップタイプもあるので使い方に合わせて選べます。ほかにR1Air、R2、R3など生地の厚さや伸縮性などのバリエーションが存在しますが、個人的にはレイヤリングを基本とする登山用途ではR1が使いやすいと思います。R2, R3は厚みが増した単独でアウターとして使えるようなモデルです。
⑧THE NORTH FACE アルパインライトパンツ
これは最も高頻度で使っている装備品になります。抜群のフィット感がありながら伸縮性が高く足回りの動きが制限されず、シルエットも非常に美しいことから普段使いする人も少なくない名作です。
かれこれ5年目に突入しますがアイゼンを引っ掛けて足首に1cmほどの穴が空いた以外は特に損傷なく、耐久性にも優れているなあと思います。このくらい使うと生地がダルダルになってくるかと思いきやそれもなく「高いものは長く使えて結果的に安い」を体現しているパンツだと思います。自転車旅でもたいてい履いています。色違いでもう一着、ニュートープが欲しいところ。
⑨モンベル ジオラインM.W
言わずと知れた高性能アンダーウェアのジオラインの中間の厚さのモデル。3000m級とはいえ行動中に着ることはないので行動を終えてからの着替え、パジャマ的に使います。ゆえに汗で濡れることも少ないので、振り返ると⑩のメリノウールいずれか1着で良かったなと思います。
⑩モンベル スーパーメリノウールM.W.
メリノウールはジオラインに比べると速乾性が劣る代わりに暖かさが増している、という印象です。行動着としては暑くなりすぎるので、行動着=ジオライン、非行動時=メリノウール、と考えています。ベースキャンプに着いてからの着替えとして、また真冬の星景撮影時などのアンダーにぴったり。
⑪ミレー ドライナミックメッシュ
そろそろ飽きられているくらいこのブログでよく登場するミレーの変態アミアミ。肌の汗を吸い上げて上の服に移す=肌が汗で濡れている時間を短くする=汗冷えしづらくなる&厚みのある生地で空気の保持層を作る=暖かい、という見た目以外デメリットのない高機能アンダーです。
機能的には季節を問わず1年中利点があるので夏の低山以外では着ていることが多いです。真夏は汗だくなのでどうせずぶ濡れですが、地肌が濡れている感じは着る着ないで結構変わります。今は厳冬期登山では長袖ver.を着ていて、自転車に乗るときも夏以外は着ています。最近変態アミアミパンツが気になっているところ。
「食」の部分
赤丸で囲った部分です。これも写真と異なり実際にはジェットボイルではなく他のクッカーにしました。
「食」の考え方
・いわゆる「山メシ」はしない
・湯煎が基本
・湯煎のみならジェットボイル、そうでなければp153+クッカー
・湯煎で食べられる食材で変化をつける
私が師匠と呼んでいる彼は山であらゆる調理を行いますが、私個人は普通のピークハント的登山ではカップ麺+α程度のことしかしません。いっぺんに全部煮込んで終了のスープパスタとか、ウインナーを茹でてカップ麺に追加するとかその程度です。特にソロの時は調理のため停滞するよりはその分長く歩くなり早く下山したいと思うので取捨選択です。「山と食欲と私」は大好きですが、到底真似はできないなと思います。
⑫調理器具
状況に応じて、以下の2パターンのいずれかです。
ジェットボイルミニモ
爆速湯沸かし器ジェットボイルの中でもとろ火が使える=湯煎調理に使える、雪山でも使えるサーモレギュレータ付きのモデル。何度使っても本当に感動的な速さで湯が沸かせて、-15度の雪山でもしっかり仕事をしてくれて、絶大な信頼を置いています。もし1つしか調理器具を持てないと言われたら迷わずコイツを選びます。
ただし雪山での性能はジェットボイル純正のガスに由来する部分が大きいので注意(ジェットボイルとしては社外ガスを使わないようにアナウンスしていますが、普通に使えます)。
プリムスP153
一般的な登山用バーナーの中で最も火力が強くて軽量コンパクトな「これを買っておけば間違いない」なバーナー。
ジェットボイルは専用クッカーでないと使えないので、湯煎以外の調理が生じる場合はこちらを使います。私は5年ほど使っていますが故障の気配はありません。着火装置も5回に1回くらいは使えるので優秀です。
トランギア メスティン
自称山のベテランおじさんからキャンプ道具ね、と揶揄されるメスティンですが、私は色々使ってこれに落ち着きました。フッ素コーティングとか便利機能はないものの軽くて安くて、炊飯から焼き物、湯煎まで色々できるのでめちゃくちゃ便利です。
パーゴワークス トレイルポット1200
「究極の一人旅クッカー」を理念にとことん拘って開発されたクッカーです。四角形ゆえのスタッキングのしやすさやコンビニで手に入る食材、レトルト食品の湯煎にも着目されていて、個人的に一番評価したいのはサトウのご飯がそのまま入るサイズ感です。ずっと気になっていた品ですが、北鎌尾根攻略の直前、ラージメスティンを紛失したのを免罪符にようやく購入しました(のちにラージメスティンは家で見つかった)。
この写真では分かりづらいですがフライパンもメインの鍋も他メーカーの同サイズのクッカーより深底になっているのが非常にわかってらっしゃるという感じ。フルセットではやや重めなので縦走時でストイックに軽量化したい時はメスティン、という使い分けになりそうです。
⑬小型のチタンクッカー
WILD-1で安売りしていた、OD缶125gがピッタリ収まるサイズのチタンのクッカーです。これは山で度々経験した「取り皿問題」「コーヒーやスープを飲みたい問題」に対する答えとして購入しました。マグやシェラカップに比べOD缶とスタッキング可能&軽量なので存在がほぼ無視できるという利点があります。個人的にゴミが増える紙コップや紙皿はなるべく使わないようにしたいので良いチョイスだったと思います。
⑭ウォーターキャリー
トータルでどれくらいの水を運べるようにすべきか。自分の場合ほとんどは2.5Lで足りるのでナルゲン1L+ウォーターキャリー1.5Lという組み合わせにしていて、北鎌尾根に備えてさらに2.0Lのものを買い足しました。ウォーターキャリーは丸ごと凍らせられるので、真夏の日帰り登山では1日中冷たいまま飲むことができます。
ちなみに私は利尻山にて「日本百名山ひと筆書き」の田中陽希さんとすれ違ったのを機に彼の本を読んで、山行中は真水を飲むようにしました。電解質は補助食で補うという考え方で、アクエリの粉とか補給のタイミングで味が薄まる問題から解放されて結構快適なのでおすすめ。
モンベル フレックスウォーターキャリー
現在はキャップが真上、大口のものにモデルチェンジしたようです。
エバニュー ウォーターキャリー2000
やはりキリの良い数字の方が何かと使い勝手が良いなあと。プラティパスを選ばないのはただの天邪鬼精神からです。エバニューというメーカーが好きなのもあります。
⑮モンベル O.D.ガベッジバッグ4L
よくブロガーがやる「2024年買ってよかったもの◯選」を自分がやるなら登山部門では1位になるのがこれ「漏れない、繰り返し使えるゴミ袋」です。今までゴミはビニールにまとめていましたが、見た目が汚らしいのとパッキングで押し込んだ時に汁物や油が隙間から漏れたりして、私にとって山行中のゴミは登山における一番のストレスでした。北鎌尾根でこの運用にしてみてようやく悩みから解放された思いです。めちゃくちゃおすすめ。
生地が厚く例えば折った割り箸で穴が空くこともないし、防水素材なので汁物が滲み出てくることもない、ロールアップ式で密閉性も高く、ザックに外付けしても見た目的に汚らしくならない、ともう完璧です。4Lと8Lがありましたが、8Lはかなりでかいのでほとんどの場合4Lで十分かと思います。
電子機器やカメラ類
最後は左下の黄丸のところ。電子機器その他。写真にないものもあります。
⑯カメラのバッテリー
ミラーレス一眼のOM-D EM1 mark2+M.ZUIKO 12-100mmf4.0 PROとGoPro HERO10が私の標準装備です。基本的にバッテリー類はジップロックに入れた上でザックのトップリッド=すぐ取り出せるところに入れています。GoProは電源off状態から録画ボタンを1回押すだけで録画できる設定にしているのですが、ザック内で意図せず録画状態になりやすいのでザックに装着する段になるまではバッテリーを外して運びます。
⑰ヘッドライト、ランタン
通常1つですが北鎌尾根ビバークを想定し2つ持っていきました。
Ledlenser MH5
普通に明るいだけでなく、ライトの絞りリングにより照射範囲を調整できるユニークな機能が付いた、釣り人にも愛用者が多いヘッデン。さらに明るさが増した上位モデルもありますが、登山用途では極端な明るさは不要で軽量な方が良いのでMH5が一番バランスが良いと考えました。
Hexar UL4
新し物好きが高じていつも通り必要性を考えることなく思考停止で購入したライト。ヘッデン代わりとしても、ランタンとしても使えて災害への備えにも良さそうな使い勝手の良いライトです。個人的に締めつけ感でヘッデンが好きじゃないので登山では次からはもうこれだけにしようかなと思っています。
⑱モバイルバッテリー anker power core fusion10000
信頼のanker製、コンセント付きで急速充電のACアダプターにもなるモバイルバッテリーです。登山用途としては重くベストな選択ではありませんが、自転車旅でも使用するので最大公約数的な選択です。ようやくiPhone15で充電端子がUSB-Cになったことで、これとC-to-Cケーブル1本のみで手持ちの電子機器はほぼ全てカバーできるようになりました。バッテリー本体の充電はコンセントに直接刺すだけで良いので宿泊地で復活させられるのが最大の魅力です。
登山ではスマホでヤマレコのログをオンにしてからは機内モードにするので、10000mAhあれば2泊3日の山行では十分です。
⑲ファーストエイドキット
鎮静薬などの薬類(カロナール、ロキソプロフェン、メトクロプラミド、ダイアモックス)、足攣りに効く漢方薬(芍薬甘草湯)、ポイズンリムーバー、絆創膏、キズパワーパッド、包帯、ドレッシング材といった医療資材に加えエマージェンシーシートや虫よけスプレー、ナイフや浄水器をまとめています。
このドイターのバッグは結構伸縮性がありパンパンに入れても何とか閉められるので持ち歩く資材が多い人におすすめです。
幸いまだ出番はありませんが、蚊に刺されたところで試してみると結構な吸引力でした。
天然タイプの虫よけスプレー。休憩時や就寝時に大量に撒き散らします。効果はほどほどといったところですが、テント内の密室空間で気兼ねなく使えるように天然成分のものを選んでいます。
SAWYERミニは直感的に使えて付属の袋のみならずペットボトルにも直接接続できて使い勝手の良い浄水器です。北鎌尾根にて湧水を組むのに一応使いました。
⑳モンベル メリノウール グローブ タッチ
カテゴリーをミスりましたが、真夏の山行であっても泊まりなら個人的には欠かせないものです。「ただの薄手のウールの手袋」ですがどこにでもありそうで案外ありません。あっても他のメジャーメーカーでは5000円とかします。厳冬期登山の行動中にぴったりですが、夏山では星景撮影時に重宝します。
行動食
①1本満足バー
高カロリーかつ歩きながら食べやすい、私の行動食のメインです。1本あたり200kcalと体積対カロリー比もそこそこ優秀。特に白いやつはなぜか溶けない(夏山のザックの腰ベルトポケット、真夏の自転車のトップチューブバッグ)ので重宝しています。反対に黒はびっくりするほどすぐ溶けます。
②カロリーメイト
口の中の水分が持っていかれるので歩きながら食べるのには向きませんが、こちらも体積対カロリーの比率が高く、1本100kcalで摂取カロリーが計算しやすいので重宝します。
③SOYJOY
1本満足バーのチョコ感が受け付けなくなった時用の代替品。しっとりしているので食べながら歩くのに向いています。1本満足バーよりも軽量コンパクトながら1本あたり145kcalと優秀で口当たりも軽い感じなので、食欲はないけれどカロリーは摂っておきたい、そんな時に摂取しやすいです。
④グミ(コーラアップ/タフグミ)
日帰り泊まり問わず必ず欠かさないのがグミ。咀嚼によるカロリー消費と呼吸の乱れが時にネックになりますが、リフレッシュに有効で空腹感も紛れるのでカロリーというより精神面を保つために優秀な行動食です。特にコーラアップ、タフグミのエナジードリンク味が最高です。
⑤塩分チャージタブレット
いわゆる塩飴ですが、これはクッピーラムネのような食感で噛み砕いても良し舐めても良し、そして吸収が早いので特に登山向きです。夏山の長い山行では真水だけ飲んでいると電解質が不足するのでこのタブレットと組み合わせて補います。北鎌尾根では相当助けられました。
まとめ
私の個人的装備最新版をまとめました。自分で言うのもなんですがこだわりの強いオタクって感じで呆れますね。最後に重量について記して終わりたいと思います。
総重量
上記の装備から食事、行動食、水、一眼カメラを抜いた、いわゆるベースウェイトに当たる部分の総重量が9.2kgでした。食事と行動食を加えると11.2kg、カメラなど全てを加えた最終重量が13.2kgでした。
テント泊装備の重量については体格、体重、経験値等々で変わってきますが山岳部漫画「山を渡る」によれば一般的に快適な重量は体重の1/4で、体重の1/3を超えると目に見えてキツくなり、体重の半分になると著しく運動能力が下がる、とのことでした。これは私の体感ともだいぶ一致しています。
反省点/さらに軽量化するならば
反省点
「パジャマ」にあたるアンダーウェアは1つで良かったというのが明確なミスでした。体積と160gほどの軽量化が可能です。あとは食事・行動食をもっとカロリーベースで計算した方がかえって分かりやすいかも、と思いました。例えば1日分に摂るべきカロリーから逆算して食事を揃え、1日にどれをどのくらい食べたら良いか事前にまとめておく、など。
軽量化するなら…
実は上記の装備であれば30Lザックのカリマーリッジ30でもパッキング可能でした。こうするとザック自体の重量約1kgほどの軽量化になります。(ただし①総重量は十分目標値以下にできそうだった②リッジ30ではさすがに余裕がなさすぎた③最後の(?)冒険的登山なのでミステリーランチのザックを使いたかった、という理由で今回のチョイスでした。)
あとは写真はスマホで十分、な人であれば撮影機材一式(カメラ、レンズ、ミニ三脚、GoPro等)が丸々無くなるのでさらに2kgほど軽量となり、なんと10kg程度の重量で歩けてしまいます。まあ、山で写真をやる人間は四の五の言わずに鍛えましょうという話ですね…。
全然まとめになりませんでしたが、装備一覧についての記事でした!